K2の箱 
K2はプレイ時間の割にパッケージが小さめで軽い。
ゲーム名:K2
メーカー:REBEL.PL
デザイナー:Adam Kuluza
プレイ人数:2〜5人
プレイ時間:60分
箱のサイズ:35cm×25cm×5cm
プレイスペース:80cm×80cm(目安)


K2はなんだかよくわからないままに買いました。
ボードゲームは定番のゲームで遊んでいたことが多く、
新しいゲームを持ち込もうと思ったのが購入の主な動機です。

1.ゲーム概要
プレイヤーはK2に挑む二人の登山家となります。

ゲームの目的は、K2をより高いところまで登り、名誉を勝ち取ることです。
到達した高さに応じて勝利点が得られます。
二人の登山家の勝利点を競います。

K2は8611メートルの山で、世界で二番目に高い山です。
8000メートル級の山の中で最も登りにくい山とも言われています。
Wikipediaによると、4人に1人がK2の登山中に亡くなっています。
それだけK2は厳しい山だということです。

このゲームでも同様に、登山家は死ぬ可能性があります。
高い所のほうが命の危険が高まります。
死ぬと勝利点がリセットされるため、
死なないように高いところを目指すというゲームです。
登山の厳しさを濃縮したゲームとも言えます。

2.ゲーム進行
ゲームの開始前に、ゲームの難易度を決めます。
・季節:夏山/冬山
・天候:夏の天候/冬の天候
季節と天候の組み合わせは4通りあり、組み合わせで登山の難易度が変わります。
K2の厳しさをより深く理解するために、はじめは夏山と夏の天候で遊ぶのがいいと思います。

「K2」では手札からカード3枚を使って1日のアクションを行います。
アクションでできることは、2つあります。
・移動
・順応

移動は登るか降りるのに使用します。
一つのマスに入れる登山家の数は決まっているため、
対戦相手の出方を伺いつつ誰をどのルートで登らせるかを考える必要があります。
登山家がより高いところに登ると、勝利点が更新されます。
下りても勝利点が下がることはないため、安全のために下りることも重要です。
移動とは別にテントを建てることもできます。
テントを建てたマスにいると、後述する順応レベルが少々回復し、登山家が死ににくくなります。

順応は順応レベルの上昇に使用します。
順応レベルは生命力を表し、0になると死亡扱いになります。
順応レベルは標高、天候、リスクトークンによって減少します。
標高によっては3日留まっただけで死に至るため、
テントと併せて、順応は重要なアクションです。

アクションに使うカードはプレイヤー全員が同時に決めます。
スタートプレイヤーから時計回りでカードのアクションを実行しますが、
この時、移動の合計が最も大きいプレイヤーはリスクトークンをもらいます。
リスクトークンの数値の分だけ、カードの効果を弱めるか、
登山家の順応レベルを下げます。
リスクトークンは速く進もうとして、
足を滑らせたり雪崩が起こったりとトラブルが発生しているイメージです。

全員のアクションが終わったら、
各種の影響で順応レベルを上下させます。
天候に関しては、数日先の天気があらかじめわかっていて、
標高何メートルから何メートルまで影響するか確認できます。

アクションを繰り返し、18日経過したらゲーム終了です。
登山家が獲得した勝利点を集計します。

3.プレイの感想
非常に完成度の高いゲームに仕上がっています。
これまでなかった登山という題材をボードゲームに落とし込んだのは見事です。
K2に登ったことはありませんが、K2に登る大変さが伝わってきます。
大変さを感じるからこそゲーム終了後のやりきった感が心地良いです。

高得点を取るために頂上を目指すことになりますが、
登るごとに条件が厳しくなっていくので、
K2の攻め方を考えるのが楽しいです。
登るにつれ移動はしづらいし、順応レベルの維持もきつくなるし、
一つのマスに滞在できる登山家の人数も減るし、
リスクトークンを受け取る可能性があるし、と多くの要素があります。

登山家よりも未経験者にぜひやってほしいゲームです。


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