Level2 実戦飛行型製作講座
ここでは、Level0では扱わなかった、ソフト検定合格により使えるようになったチップを使った技術や、より高度な回避、攻撃技術を紹介していく。
なお、「PG」とはプログラムのことである。
目次
1.索敵……ターゲットロックチップを使った索敵
2.移動……オフセット・スライド移動
3.壁対策……スイッチ
4.回避……ミサイル回避、機雷回避
5.攻撃……主射旋回、射撃キャンセルを使った攻撃制御
6.汎用飛行型PG
補足.チァーイカは旋回を使うな
ターゲットロックチップとは、選択した条件に当てはまる機体を1機ロックオンするチップである。
普通の敵や味方の索敵チップと異なる点は、
1.一旦ロックオンしたターゲットは、もう一度ターゲットロックをし直すか、ロック した目標が撃破、あるいはエスケープするか、レーダー妨害されて目標を見失わない限りはロックが外れない。
2.ロックした目標の状態(射撃中、被弾中など)や高度、座標など、様々な情報をサーチできる。
の二点。
ターゲットロックと普通の敵位置判定チップを使い分けることで、効率的に索敵を進めることができるようになる。
それでは、具体的に何ができるかを見ていこう。
1−1.一番近くの敵をロックする
まずは下の二つのPGを見比べて欲しい。 AはLevel0でも紹介されていた、敵の位置を判別するチップを用いた索敵・移動法だが、これにはひとつ欠陥がある。
A.
B.
前方320M内に敵がいれば、たとえ右側面20Mに敵がいようが、後方10Mから敵が狙っていようが、前方の敵に向かって前進してしまうのである。
具体的にPGの流れを考察しよう。
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敵a
↑
自
敵b
---------------
自は自機。矢印の方向を向いていると思って欲しい。この場合、Aのプログラムは、
●A-1 敵が前方320Mにいる Yes
●B-1 前進
と命令が実行され、つまりは後方にいる敵を無視してしまうわけである。
場合によってはその方がいいこともあるのでケース・バイ・ケースだが、これでは困る場合の方が多いだろう。
そこで、ターゲットロックチップを用いたBの索敵を試みることになる。
ターゲットロックチップは、条件(A-1では全方位320M、敵全種)に当てはまるもののうち、一番近い敵をロックする。つまりは、一番近い敵に対して正面を向こうとするわけである。
今度は同じ条件で、Bのプログラムを使ってみよう。
---------------
敵a
↑
自
敵b
---------------
●A-1 敵・全方位・320M以内・全機種に当てはまる目標をロック
(条件に当てはまる敵がaとbのふたつ存在するが、チップは一番距離が近い機体を優先。すなわち敵bをロック)
●B-1 ターゲットが前方にいるか? No
●A-2 右旋回
これで無事、敵bに対して正面を向くことができるわけである。
ただし注意しなければならないのは、何度も言うがターゲットロックした目標は、見失わないかぎりロックが外れることはないということである。
常にプログラムの頭でBプログラムのA-1のようにロックし直せば、常にターゲットは一番近い敵が選ばれるし、逆に一回しかターゲットロックしないように組めば、そのターゲットが撃破されるか、レーダー妨害などでロックが外れない限りはずっと同じ敵を追跡できる。
ちなみにターゲットを見失った(ロストした)かどうかを判定するには、次の二種類の方法がある。どちらでも構わないが、どちらも一長一短ある。Aの判定方法は、敵を撃破したとき、たまにすぐに爆発せず、火花を散らして崩れる場合があるが、あの瞬間も「生存」と判定されてしまうところに欠点がある。たとえば、すでに撃破しているのに「生存」と間違え、ミサイルなどを撃ってしまったらもったいないだろう。
A.
B.
Bを用いると、崩れた目標は「0M以下」と判定されるため、素早く撃破を確認できるが、飛行型の場合、真下に目標がいたときにロストしたと間違うことがあるので注意しなければならない。
1−2.集中ロック
さて、1−1の点を踏まえると、より高度なロックができる。
その代表的なものが、「集中ロック」と呼ばれる技術である。
集中ロックとは読んで字の如く、チームの機体がすべて同じ敵をターゲットする技術である。集中ロックを施すことにより、すばやく敵の一角を切り崩すことができる。
ただし、開幕でレーダー妨害を使われるとこのPGは無効になってしまうことや、集中攻撃中は、他の敵二機をフリーにしてしまうデメリットもあるので注意。
集中ロックには、中央集中ロックと左右集中ロックがあるが、どちらも少し考えれば簡単に組むことができる。とりあえずマクロ的に、そのやり方を紹介しておこう。
1.中央集中ロック
B-2の「味方が140M内に二機いるかどうか」は、自機が中央にいるか左右にいるかを調べてている。
140M内に味方が2機いるということは、その機体は中央にいるということである。いない場合は左右どちらかにいることになる。
A-2に関しては説明するまでもないだろうが、A-1は、「ターゲットロックは範囲内にいる最も近い敵をロックする」という性質を用いている。
当然一番近い敵は真正面にいる敵だが、それをロックしないようにしてしまえば、自ずと敵中央の機体をロックできるというわけである。
2.右集中ロック
これは、ターゲットロックは一番最後にロックした機体がロックされるという特性を生かしたもの。B-2は一番近い敵(真正面)をロックし、次にA-2は正面より1つ右にいる敵をロック、A-1は2つ右にいる敵をロックできる。
しかし、一番右にいる味方機は、A-1、2の範囲には何もないため、結局一番最初の真正面(つまり右の敵)をロックしたままとなる。同じように中央の機体はA-2で指した機体をロックし、左端の機体はA-1にいた機体がロックされるわけである。
ちなみにこの手のロックを使ったときの注意点は、一度ロックしたらロストするまでロックし直さないようにすること。開幕時は敵の位置が決まっているため、このように簡単に集中ロックすることが可能だが、一度戦闘が始まると、敵味方入り乱れての戦いとなるため、用意に全機のターゲットを同じにすることはできないからである。
1−3.レーダー妨害対策
1−1で組んだプログラムは、レーダー妨害されるとその場で永遠に旋回し続けてしまう。
つまり、レーダー妨害されると、ターゲットを見失うため、ロックが外れてしまう。そして敵が見えないため、A-1の範囲に敵はいないと判定され、この時点でロックした標的は「なし」と判定されてしまうのである。
具体的には次のようにプログラムは流れる。
●A-1 敵・全方位・320M・全機種ロック(レーダー妨害されているため、何もロックされない)
●B-1 ターゲットが前方にいるか? No
●A-2 右旋回
このプログラムはこの後、レーダー妨害の効果が切れるか、敵が接近してくるまで旋回し続ける羽目になるわけである。
この状況は、下手をすると各個撃破される可能性があるので、実戦ではレーダー妨害されても大丈夫なように、行動を考えおく必要がある。
レーダー妨害された場合の対処法は大きく分けて二つ。全機一カ所に固まって行動する、あるいは待つか、積極的に壁周回をして索敵するかである。
単純ではあるが、意外と多様なバリエーションを持たせることができるレーダー妨害下での行動だが、今回は最も簡単で原始的な方法を紹介する。
プログラムの解説をしよう。簡単に機能を紹介すると、敵が見えなくなった段階で壁に突き当たるまで左移動し、壁に突き当たったところで今度は前方に障害物がないか探索。
あれば右旋回し、なければ前進する。
こうすることで、いきなり敵陣に突っ込んで各個撃破されることなく、安全に壁周回索敵に入ることができるわけである。
なお、障害物が24M以上になっているのは、戦場の端を判定するためである。
戦場の端も障害物として判定されるのだが、これは何M以上でも以下でも判別できる。特に戦場の端だけを判別したいときは、24M以上に設定するといい。
このプログラム、実は多少の欠陥があるのだが、それはここでは置いておく。戦闘経験を重ねる内に、その欠陥は見えてくるだろう。
1−4.特定の機種を優先してロックする
一番最後にロックしたターゲットが残るという、当たり前といえば当たり前の現象を使って、最も得意な機体を優先的にロックしたり、苦手な機体を最後にロックしたりということができる。
一応右に作例を紹介したが、こんなもん載せるまでもないのかもしれない(笑)
注意しなければならないのは、優先順位は最後に置かれた条件が一番高く、最初に置かれた条件が最も低いということ。うっかりすると間違えることがある。
このPGの場合、優先順位の高い順は、車両>多脚>二脚>ホバー>飛行となる。
1−5.目標の状態、座標を判定する
ターゲットの状態を調べることができるチップは数種類あるが、要は状態と座標が判定できると思えばOKである。
これの応用として、ショットロータスを判定するPGも紹介しておく。
座標チップは、X、Y軸をカウンタに入力したり、自機と目標の方角、角度、距離を判定したりと、カウンタと絡めて様々な判定ができるのだが、今回は飛行型使いにとって最も有用である、飛行型判定を紹介する。
……といっても非常に単純なPGである。右のPGがそれ。
たまーに9Mより下へ行くロータスや、9M以上に垂直ジャンプしてくる月影などがいるが、この判定でほぼ確実に飛行型か違うかを判定できる。
たとえば地雷を扱うプリーストやフライドが、デススフィアなどの対地地雷を投下する場合などに有効なPGである。飛行型に向かってデスを撒いていては、大きな隙になるだけである。
飛行型にとってショットロータスは天敵ともいえる存在なので、なにかとこの判別が役に立つ場合もあるだろう。
その1.積極的判別
ロータスは敵50M内だとオートガンが自動的に攻撃する。オートガン射撃は射撃中に判定されないため、敵射撃中でないのに弾丸が大量に飛んできた場合、ほぼロータスであると判別できる。
ただし、たまにロージューや地上のショット機のショットと誤認する場合がある。
その2.消極的判別
ロータスはオートガン装備のため、圧倒的に射撃PGを入れていない場合が多い。そこで、飛行型で射撃をしないやつはロータスかもしれないと警戒するPGがこれである。
この判定法はほぼ確実だが、ロータス側が意図的に射撃PGを入れるなどの対策を取ってくる可能性がある。
オフセット・スライド移動ともに、敵と軸をずらしながら移動する技術である。
なぜこういう移動法を使うかというと、ジャンプなどの高速回避手段を持たない飛行型は、至近距離から飛んできた弾を回避しにくいため、それならいっそのこと、最初から射軸をずらして移動しようという発想である。
基本的にオフセットやスライド移動を実装していると、敵弾の回避PGを組む必要がなくなる。最初から当たらないように移動しているからだ。
1.オフセット
オフセットとは、敵が真正面にいた場合、旋回して意図的に軸をずらし、移動する技法である。
まずは下のPGを見てもらいたい。
上のPGが一応基本的なオフセットのPGである。とりあえずこのPGを再現して、適当な弾を撃つ敵と戦わせてみて欲しい。
弾を見ていないのに、妙に回避がいいことを確認できるはずである。
ただし、この便利な移動法、いくつか欠点が存在する。
そのうちのひとつは、敵と軸が合ったまま旋回するため、わずかではあるが隙が生じる点である。
たとえば下の図のような状況で敵が撃ってきたとしよう。
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敵
↓攻撃
自
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もしここで右か左に移動すれば、弾は簡単に回避できるが、オフセット移動では、まず旋回して軸をそらし、前進する。
このタイムラグにより、被弾確率が上昇してしまうのである。
もちろん、常に軸をずらしているわけだから、理論上こういう状況はあまり起きないのではあるのだが、実戦では意外とこういう場面に遭遇する。
一筋縄ではいかないが、強力な移動方法であることは間違いない。あとは各自、うまい使い方を考えてみて欲しい。
2.スライド移動
前項のオフセットPGの旋回部分が、左右の移動に変わっただけであるが、これの回避率はオフセットの上を行く。
たとえば先のオフセット移動で紹介した状況、
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敵
↓攻撃
自
---------------
この状況でも、スライド移動なら右か左に移動するわけだから、旋回・前進するより素早く回避できるわけである。
ただし、この移動法にも大きな問題がある。それは「壁」である。
たとえば戦場の左端で敵が真正面にいた場合、機体は壁に向かって移動し続けてしまうのである。
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壁敵
壁
壁自
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●A-1 ターゲットロック
●B-1 ターゲット前方にいるか? Yes
●C-2 ターゲット真正面にいるか? Yes
●D-2 ターゲット右にいるか?(真正面なので、D-2の探索範囲の場合、判定に引っかかることになる) Yes
●E-1 左移動(壁にひっかかる)
もしこの状況で敵が弾を撃ってくれば、クリーンヒット間違いなしである。
そう。飛行型には「壁」という天敵が存在するのである。
飛行型には「壁」という天敵が存在する。ここで言う「壁」とは、外周のことである。
壁のナニがまずいのかというと、たとえばこんなプログラム。
Level0で紹されていた四方向回避PGだが、Level0でも言及されているように、これには壁が近くにあるとバグる可能性を孕んでいるのである。一応おさらいしておこう。
まずは下のような状況を想定してもらいたい。
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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自は自機のことである。この場合、敵が矢印方向に攻撃してきたとき、自機は
●B-1 弾が前方にあるか? Yes
●B-2 弾が右にあるか? No
●C-2 右移動
と判断して右移動するわけだが、その移動方向には壁が存在するため、自機はずーっと壁に向かって右移動し続け、敵の攻撃を被弾する可能性がぐっと高まるのである。
そんなもんぐっと高まっても困るので、当然壁対策を施す必要が出てくるのだが、ことは単純には行かない。
おそらく一番最初に思いつくのはこのように、移動の前に障害物判定を組むことであろう。
ちなみに壁は何メートルでもないので、3M以下でも24M以上でも探知できる。逆に言うと、24M以上の障害物と言えば、ほとんどの場合壁しかないので、壁だけを探知したい場合は有効である。
しかしこのPG、実は何の役にも立たない(笑)
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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●B-1 弾が前方にあるか? Yes
●B-2 弾が右にあるか? No
●C-2 24M以上の障害物が右70Mにあるか? Yes
●B-3 弾が左にあるか? No
●C-3 24M以上の障害物が左70Mにあるか? No
●D-3 左移動
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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おっ、うまく回避できたか? と思わせておいて、右の壁から71M以上離れたところで、次はこのようにPGが流れる。
●B-1 弾が前方にあるか? Yes
●B-2 弾が右にあるか? No
●C-2 24M以上の障害物が右70Mにあるか? No
●D-2 右移動
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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以下、壁から71〜69Mの間を何度も右左と反復運動することになる。つまり、これではちっとも壁対策になっていないのである。
これが飛行型にとって壁が驚異となる理由である。ジャンプのできる機種ならば、たとえ壁の狭間で反復横跳びをしても、最悪回避機動としては有効なのだが、ジャンプのできない機種は、壁にひっかかると大幅に機動力を奪われる。しかもイージーに対策のとれないおまけ付きである。もちろん、3M以下の障害物にすら引っかかる可能性のある、ホバーや車両に比べればまだマシとも言えるのだが……
このやっかいな壁、どうやって対処するかと言うことになるのだが、Level0で言及されていた旋回を使った対処の他に、スイッチを使うという手段がある。
それではスイッチとは何かを解説しよう。
4−1.スイッチ
スイッチとは、カウンタをスイッチがわりにして、0ならオフ、1ならオンといった感じにしてPGを組む技法である。
いろいろ使い方はあるが、特に壁対策で有効である。
実際にどのように実装するか、例を示そう。
これは先ほど(4)紹介した「うそ壁対策PG」に、スイッチを導入したものである。
先ほどと同じ状況の時、どう機能するか見てみよう。
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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●B-1 弾が前方にあるか? Yes
●B-2 A=1か? No
●B-3 弾が右にあるか? No
●C-3 24M以上の障害物が右70Mにあるか? Yes
●B-4 弾が左にあるか? No
●C-4 24M以上の障害物が左70Mにあるか? No
●D-4 左移動
●E-3 カウンタAに1を代入
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
---------------
●B-1 弾が前方にあるか? Yes
●B-2 A=1か? Yes
●B-3 弾が右にあるか? No
●C-2 24M以上の障害物が左70Mにあるか? No
●D-2 左移動
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敵 壁
↓ 壁
自 壁
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見事、敵弾を回避することができたわけである。
カウンタの使い方は、スイッチの他にもいろいろ考えられる。特に決まった使い方は存在しないので、プログラミングに慣れてきたら導入して、賢いPGを組んでみよう。
オフセット・スライドの使用により、たいていの主射は自動的にかわせるようになった。
しかし、あの機動だけではかわしきれない兵器が存在する。それが機雷とミサイル、すなわちサブ武装である。
ここでは、そんな敵サブ武装の回避方法を解説する。
4−1.ミサイル回避
ミサイル回避は誘導妨害を使うのが最も簡単だが、使用回数に制限があるため、できれば回避できるタイミングの時は自力で回避したい。
ミサイル回避は機種によって回避の仕方が微妙に異なるため、Level3の機種別講座を参考にされるのが一番だが、ここでは飛行型全般に通用する、汎用的な回避方法を紹介する。
そもそもミサイルを回避するにはどうするべきかというと、ミサイルの旋回半径を超える急な機動をすればいい。
そのためには、ぎりぎりまで引きつけることと、その後、その機種の最も素早い機動を使って、ミサイルに対し急角度に移動すればいい。ただし、この回避方法が通用するのは、引きつけるだけの余裕がある時に限る。つまり、ミサイルを発射した敵が中距離以上にいて、なおかつ自機が被弾中・攻撃中などで硬直していないことが条件だ。
そこで考えつくのは、右のようなPGである。
最初に予備移動として右か左に移動し続ける。
こうすることで、ミサイルを自機に対し真横に着かせることができる。
そして、ミサイル20M接近したところで、前進するのである。
すると、ミサイルに対し垂直に回避することになり、うまくすればミサイルをかわせるというわけである。
また、機種や重量区分によっては、ミサイル探知の数値を微妙に調整する必要が出てくるし、場合によっては高度変化を絡めた方が効果が高いこともある。
ミサイルだけを撃つ仮想敵を用意して、試行錯誤を繰り返して、ベストな回避PGを組むことを心がけたい。
4−2.機雷回避
機雷は食らうと大ダメージなのでなるべく全部回避したいところだが、他の回避PGや移動PGと干渉しやすい部位でもあるので、完璧なものを組むのは意外と難しい。
それ故に正解と呼べる形態もなく、個人のテクや感性次第でいくらでも変化していくもので、ここではあまり突っ込んだことは触れないでおく。
ただしひとつ言えることは、機雷回避の基本は「近づかない」ことである。
すべての機雷は、一番有効範囲の広いクラーケンでも約40M以内まで近づかないと反応しない。つまり移動の際には、これから移動する方向に機雷がないかをチェックしておけば、たいがいの場合回避可能であるということだ。
たとえばこのような感じ。
ちなみに基となっている移動PGは、2や3で触れた、スライド移動にスイッチを加えたものである。スライド移動に壁対策スイッチを加えて、ついでに機雷も見ているというわけである。
そろそろPGを目で追っていけるようになっていると思うので、どんな風に動くのか、イメージしてもらいたい。実際組んで見るのが近道である。
最後に、機雷全種とその対処法を記載しておく。
機雷/性能 攻撃力 備考 主な対処法 クラーケン 220 約40Mまで接近すると追尾してくる。 同じ方向に移動し続けることでほとんどの場合回避可能。
また、なぜか誘導妨害装置で妨害可能(笑)アヴァランチ 64×10 近づくと炸裂する。 有効範囲をかすめるように移動すると回避できる。 ヴァルキリー 60×10 もともと対地機雷。低空で近づくと撃ってくる。 中空以上にいれば安全。 ウィスプ 32×6 近づくと炸裂して拡散ミサイルを撃ってくる。 誘導妨害を使用する。 フォレストファイア 100×8 真下を通過すると爆弾を落としてくる。当たるとほぼ即死(笑) そもそも、よほどのことがないと当たらない。
ここでは、攻撃に関するちょっとしたテクニックを紹介する。別に大して必要なテクニックではないが、知っていると便利というたぐいのものをピックアップしている。
攻撃PGは最も自由度が高い部位であり、プログラマーによって個性の出るところなので、いろいろ自己流の凝ったPGを組んでみるのも面白い。
5−1.主射旋回
チァーイカとロータス以外の飛行型は、射撃モーション時に自動的に敵に対して前を向こうとする。これを主射旋回という。
この旋回精度は高いものではないが、このおかげで飛行型は、射角(射撃チップに、影として表示されている範囲)より外にある敵も攻撃することが可能である。
たとえば上のPGのように、全方位に弾を撃ったとしても、2〜3発目を撃つ頃にはすっかり敵を正面に捉えているのである。
#もちろん、旋回しながら撃った弾は無駄弾だが。
これを利用すれば、旋回チップを使うことなく敵に対して正面を向くこともできる。
なお、空砲でも主射旋回はできる。プログラマーによっては、2番武装を空にしておいて、2番武装空砲発射で旋回を試みる者もいる。
ただし、空砲でも射撃硬直は存在するため、主射旋回中は著しく回避性能が低下するので、多用は厳禁。
5−2.射撃キャンセルを使った攻撃制御
全ての攻撃モーションは、現在射撃中以外の武装の攻撃命令によりキャンセルできる。
たとえば、1番武装射撃中に2番武装射撃命令が出ると、1番武装の攻撃は中止、2番武装の射撃に入るわけである。
#逆に言うと、同じ武装の射撃命令を重複して行うと、一番最初の命令しか受け付けない。
実物を見てもらった方が分かり易いだろう。
←このプログラムの場合、全く同じ条件で、A1は武装1、B1は武装2を撃つPGである。
この場合、A1の命令はB1の命令にキャンセルされる。つまり、実際は武装1からは弾は発射されず、武装2から2発発射することになるのである……と言いたいところだが、実はこれだと、すぐにまたA1の射撃命令が入るため、B1はA1にキャンセルされ、A1はまたB1にキャンセルされ……と繰り返し、結果的に一発も撃てない。←このPGの場合、全く同じ条件で、同じ武装の発射命令が連続している。同じ武装の発射命令の場合、一番最初に実行された命令が優先される。
つまり、B1の命令は無視されるというわけである。
この特性を利用すると、省チップで射撃PGを作ることができる。
たとえば下のAとBのPG、実は全く同じ機能なのである。AのPGは、もし敵が60M以内前方にいれば、A-1が実行され、B-1は無視される故に武装1から6発撃ち、61M以上140M以内ならば、A-1の条件に当てはまらないため実行されず、B-1が実行されて2発撃ち、140より遠くならA-1もB-1も条件が当てはまらないので、一切撃たないことになる。
A
B
つまり、わざわざ敵の距離を判別して撃ち方を変えなくても、射撃チップを並べるだけで同じ機能を果たしてくれるというわけである。
上の実例は、「攻撃がキャンセルされない」条件を用いたテクだったが、今度は、キャンセルを使った攻撃制御、そして、ターゲットロック射撃と通常射撃をからめた高等テクを紹介しておこう。
まず注目すべきは、D-2とD-1。先ほどの「同じ武装同士は先の命令が優先される」性質を使ったテクだが、D-2は「敵が80M以内にいる場合」であり、D-1は車両型に全距離で撃つようになっている。
つまり、普段は車両優先で攻撃するのだが、敵が80M内に近づいてきたら、それを優先して迎撃するのである。
さらにB-1とA-2では、敵が40M内にいたら、熱無視で2番武装を1発撃つ。これにより、たとえ別命令で他の敵に射撃中だったとしても、40M以内に敵が近づいた瞬間攻撃をキャンセル、すぐさま2番武装で迎撃できるわけである。
キャンセル技術はゼウス2の技術の中でも実用性の高いものである。特性を理解し、的確に使いこなすことがOKEプログラマー上級者の証でもあるのだ。
それでは最後に、これまでのテクニックをとりまぜた飛行型汎用PGを提示しておく。
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すでにここまで読み進めてきた諸氏ならば、どこがどのように機能しているかは目で追ってわかるかと思うが、新機能も少しあるので解説しておこう。
B-1からB-2に流れる部分がミサイル回避、C-1から始まるのはターゲットロックを使った移動、D-3からE-3に流れるのはスイッチと機雷回避を含めたスライド移動、E-2は機雷回避、H-1からは攻撃PGとなっている。
新機能とは、H-2である。Level0でも紹介されていた高度変更だが、前回は弾があれば上昇していたのに対し、今回は弾がない場合は上昇し、あれば中空まで下がるようになっている。基本的に上昇より下降の方が速度が速いので、こちらのほうが回避率が高いのである。
#もちろん、下降すると地上型の攻撃などを受けやすくなるのだが、中空くらいならまだ安全という判断。
ついでにH-2は、敵弾があったら射撃しないようにする判断チップとしての機能も兼ねている。スライド移動・オフセット移動を実装すると、専用の回避PGがなくなるためつい忘れがちだが、敵弾が飛んできているときに攻撃すると射撃硬直により被弾しやすくなってしまう。こういったチェックを忘れないようにしたい。
……さて、それではいよいよLevel3からは、この講座の目玉である、機種専門の講座に入る。
私はフライド講座を担当しているので、フライド使いを目指す者は、またお会いすることだろう。
この講座は、飛行型汎用PGの作成という形で話を進めてきたが、ロータスとチァーイカについては、ここで挙げているPGが通用しない場合がある。
ロータスに関しては、Level3で特集を組んでいるためそちらを参考にして欲しいが、チァーイカに関しては専門の講座がないため、ここで軽くアドバイスしておく。
チァーイカは、前進速度は全機種最高速でありながら、加速性能が低いため、結果としてかなり機動の遅いOKEの部類に入る。急な切り返しができないため、余裕を持って回避などの機動をする必要がある。また、頻繁に移動方向が変わるような機動は好ましくない。
スイッチなどを使って壁までずーっと右移動し続けるなど、その辺は工夫次第だが、なるべく最高速を保ったまま移動し続けるようなPGを組みたい。
チァーイカはロータスと同じく、砲塔が後方を除く全方位に可動するので、敵との軸が思いっきりずれていても攻撃できるので、精密に敵を索敵し、移動する必要はない。この辺の特性を生かすことがチァーイカ使いの醍醐味である。
そして何よりの特徴だが、チァーイカは旋回が異常に遅い。そのため、旋回はなるべく使わない方がいい。少なくとも、敵の近くでは絶対旋回してはならない。ものすごい隙が生じて、必ずと言っていいほど敵弾を食らうからである。
チァーイカはモッキンバードの2倍のミサイルを積めるため、かなりの火力を誇っている。あとはそのクセのある移動をどう処理するかがポイントである。