ギルス、忘れられた主人公
離散するK星人達の中で唯一まともに働いていたA&Bコンビが、女性問題による内紛から決裂、
一大反乱が引き起こされてから早二ヶ月がたった。
その間、さして隠されることもなく実施されていた裁判の記録を公開する。
記録 :書記官 和樹
追記:
また、法廷公式記録に残らないが、鳥取支部の通信記録に残されているものについては、
こちらを参照して欲しい。
>鳥取支部 軍事法廷関連通信記録
また、今回の件をもとに、閲覧する隊員諸君が法制度についての理解を深めることを願い、
関連サイトに無断リンクを張ることを断行する。
・東京弁護士会 司法改革センター 陪参審部会
・裁判員になったらこうなる
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ふむ、役者はそろったか?「開廷!」 投稿者:基地司令
投稿日: 3月 6日(木)01時09分03秒
検察官:Cad少尉、弁護人:k星人隊長、被告:k星人隊員B、裁判長は私基地司令だな。
この場合、軍事法廷なので原告は必要ないか。
さて、開廷するとしよう。
一同、起立。正面に、礼。お互いに、礼。先生に礼。着席。
Cad少尉、被告の罪状と求刑を言いたまえ。
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キャラ剥奪マッチの結末…2 投稿者:K星人隊員B
投稿日: 3月 7日(金)18時13分54秒
くっ…なぜ私がこのような屈辱を。
大体何だこの、ぶっとい横ストライプのパジャマもどきは?私はまだ受刑者じゃないぞ!
あのコスプレ狂Aの嫌がらせか?
軍事法廷なら軍事法廷らしく軍服で裁判を受けさせてくれてもいいだろうに。
ええい もういい!
煮るなり焼くなりレンジでチンして薬味を少々あとは美味しくいただくなり好きにするがいいこの集団ハンニバルどもがっ!
お?検察官席におわすはいつぞや私を男色家呼ばわりした諜報士官Cad少尉ではないか。
今度は何かね?女性を分解せずにはいられない性癖をもつ解体フェチとでも言うかね?
何とでも非難しろ!そしてどうとでも罰すればいい!
殴られようが殺されようが改造人間にされようが、
私の心だけは常に偉大なるドクターDとともにあるのだからな!
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起訴状 投稿者:Cad検察官 投稿日: 3月
7日(金)21時49分29秒
それでは起訴状の朗読により被告人Bの犯罪事実を明らかにします。
「被告人は平成15年1月26日、K星地球派遣軍指揮官A(当時)の警告を無視し地球防衛軍鳥取支部を脱走した。同日、秘密結社ゲネスに接触し構成員を煽動、平成15年2月9日、地球防衛軍鳥取支部の保護下にあるアシロボを誘拐すべく同支部に侵攻した。」
では裁判長、続いて被告人(弁護人)の意見陳述(罪状認否)に移ってください。
意見陳述が済み次第、検察側から冒頭陳述を行い、犯行の動機、犯行に至る経緯および犯行後の状況を述べます。
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被告人B君 投稿者:裁判官司令携帯 投稿日:
3月 8日(土)02時38分19秒
被告人起立。
先の告発に対し意見があれば述べたまえ。
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キャラ剥奪マッチの結末・・・3 投稿者:K星人(隊長)
投稿日: 3月 9日(日)07時09分25秒
裁判長(以下裁)『被告人起立。先の告発に意見があれば述べたまえ』
おっと、黙秘権の説明はなしか?そういえば人定質問も無かったな。
まぁ、こんな組織が内輪でやる裁判だ。仕方あるまい。
B「黙れ!貴様らに話すことなど・・・」
長「裁判長!被告人は拘留によって心身の疲労がかさみ、興奮状態にあります。しばしお待ち下さい・・・」
B「私は冷静だ!近寄るな!大体貴様ごときに・・・ぐふっ!」
長「おやおや、激昂するあまり失神してしまったようですね。今起こしますので・・・Bさん?Bさーん!」
B「・・・はい。取り乱してしまって申し訳ありません」(心なし機械的な声)
長「意識を回復したようです、裁判長」
裁「被告人、先の告発に対し意見はあるかね?」
B「・・・はい。私は鳥取支部に進入したことはありませんし、ゲネスと接触したこともありません」
長「私の意見も被告人と同様です。1月26日に鳥取支部に侵攻したジェノリザードが当時誰の指揮下にあったかは不明です。また、被告人の名前で出された一連の声名が被告人本人の手によるものかも疑いがあります。この事件は鳥取支部の混乱を狙う外部の者による陰謀であり、よって被告人は本件について無罪であります」
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冒頭陳述 投稿者:Cad検察官 投稿日: 3月
9日(日)18時07分05秒
では、冒頭陳述をはじめます。
検察官が証拠によって証明しようとする事実は次のとおりです。
被告人は19XX年K星にて生まれた。幼少よりOKEの製作能力に優れた才覚を発揮し、長じて軍に入隊する。K星歴5993年、地球への移住が計画され地球方面軍が結成されるとOKE製作能力を買われ同軍に配属される。K星の存亡を賭けた地球移住計画において重要な役割を担い、当時の被告人の前途は極めて明るいものであった。一方で幼いころからほとんど挫折や失敗のない人生を送ってきたことが地球に到着してからの被告人の人生に大きな影響を与えることになる。
平成14年4月14日、地球に到着したK星人地球方面軍は地球防衛軍鳥取支部率いる軍勢に迎撃される。以後、同支部に身をおき地球防衛軍内での働きを通じ移住計画の推進に努めることとなる。被告人は地球に来て早々人生ではじめての挫折を経験することになり、その後も被告人の眼前に成功の二文字は現れなかった。
そのような状況が続くなかで被告人は秘密結社ゲネスの構成員であるドクターDを知る。被告人と同様に能力的には優れていながら失敗を繰り返すドクターDに対し被告人は親近感を抱くようになる。それは平成14年11月24日、ドクターDの死亡を境に被告人を変えた。一般に死者は美化されると言うとおり、被告人の中でドクターDは絶対的な存在となった。ドクターDと自分を重ね合わせることで今までの挫折・失敗から逃れられると錯覚したのである。
折りしもドクターDの手によるアシロボの生存を知った被告人はアシロボを手に入れることで自らをドクターDに完全に投影できるとの確信に至る。被告人は長年共に行動してきた隊員Aを利用することでアシロボを手中に収めるが、記憶を失ったアシロボをめぐり隊員Aと対立する。地球到着以前は挫折・失敗を知らずに育ってきた被告人は自分の思い通りにならない状況に激昂する。
ついに被告人は地球派遣軍指揮官(当時)に任じられていた隊員Aの警告を無視し平成15年1月26日、地球防衛軍鳥取支部を脱走した。言うまでもなく軍籍に身を置く人間にとって脱走は重大な罪である。同日さらに秘密結社ゲネスに接触し、今まで自分自身が同支部に在籍していたことの利点を強調し情報漏洩するなどして構成員を煽動せしめた。そして自らのゆがんだ欲望を満たすため15年2月9日同支部に侵攻した。これは反逆以外の何物でもないといえます。
同支部がこれを撃退した後、なお抵抗し同支部の壊滅を試みるものの地下遺跡より帰還したK星人隊長により取り押さえられ身柄を拘束された。
なお被告人には前科こそないものの過去に地球防衛軍鳥取支部基地司令より口頭で厳重注意を受けている。また、K星本国での犯罪経歴は不明である。
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証拠の取り調べ請求 投稿者:Cad検察官 投稿日:
3月 9日(日)18時11分02秒
続けて証拠の取り調べ請求に移ります。
被告人の脱走は1月26日以降被告人が軍務についていないことから証明されます。これがK星人の軍務記録です。
被告人と秘密結社ゲネスの接触については一連の声明の発信元コンピューターを割り出してあります。声明の発信時に被告人が何処にいたかを尋問すれば関与が明らかになります。
2月9日に本支部を襲ったジェノリザードが被告人の指揮下にあったものとする根拠は次のとおりです。まず隊員Aの証言があります。1月28日に隊員Aと被告人が交わした会話の中で被告人は隊員Aに対し、ゲネスとの接触と自らが基地内のOKEに細工を施したことを認めております。二人が会話している様子は基地内の職員がこれを目撃しています。また格納庫内の監視カメラの映像も提出します。
以上で冒頭陳述を終えます。裁判長、上にあげた物証および人証の取り調べを要求します。
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同意します 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月10日(月)19時00分15秒
隊長「裁判長、弁護人は検察の取調べに同意いたします。どうぞ」
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承認寒門 投稿者:法の守護者司令 投稿日:
3月12日(水)07時14分45秒
弁護人は、
1月26日から2月9日の期間における隊員Bの所在を明らかにすること。
その後、検察官が被告人に直接の尋問を行うことを許可する。
検察官、
証人として隊員Aを本法廷に招聘することを認める。
なお、本裁判の傍聴者はOKE制作能力を所有する者に限られている。
その理性と知性を信じ、本法廷では傍聴人が陪審員をかねる。
傍聴人諸君、陪審員として互いに活発な私語をされたし。
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主尋問 投稿者:Cad検察官 投稿日: 3月14日(金)21時46分10秒
まず採用が認められた物証を提出します。
それでは証人への尋問をはじめます。
検「証人は1月28日、隊員B、以後被告人と呼びます。被告人と話をしましたか」
A「はい」
検「それは何処でしたか」
A「鳥取支部米子本営東門前です」
検「その人物は確かに隊員Bでしたか。暗がりにいてよく見えなかったとかそういうことはありませんでしたか」
A「間違いなくBでした。長い付き合いです。見間違うはずはありません」
検「念のため確認しておきますが、現在、被告人席に座っている者と同一人物ですね」
A「はい」
検「よろしい。それでは被告人とどんな会話をしましたか」
A「まずアシロボ嬢の話です。私がアシロボ嬢を保護していてBの悪巧みもお終いだといいました」
検「それに対して被告人はどう言いましたか」
A「私を罵倒したあと、しかるべく勢力による鳥取支部の及びもつかない精鋭部隊が押し寄せ、アシロボ嬢を救出するといっていました」
検「しかるべく勢力とは何ですか」
A「私はゲネスだと思い”まさかゲネスに”と問い掛けると、偉大なるドクターDの盟友達と言っていました」
検「何故、ゲネスであると思ったのですか」
A「私とBはアシロボ嬢を巡って争っていました。アシロボ嬢はゲネスのドクターDによるものですから、当然ゲネスだと考えました」
検「被告人はゲネスであることを否定しましたか」
A「いいえ、しませんでした」
検「被告人がドクターDを崇拝もしくは信仰するような発言をしたのはそのときが初めてですか」
A「いえ、以前からたびたびありました」
検「具体的にどのような発言がありましたか」
A「そうですね、敬愛するだとか偉大だとか。偉大なるドクターDの御意志は全てに優先する、なんてことも言っていましたね」
検「分かりました。そのあとどのような会話をしましたか」
A「その時、私は基地司令から隊長に任じられていたので反逆罪でBを処罰するといいました」
検「それに対し被告人はどう反応しましたか」
A「宿営地の全てのOKEのコードを書き換えておいたので、あそこにはBのしもべしかいないと言っていました。」
検「被告人にはそのようなことが可能なのですか」
A「なにしろK星人OKEのほとんどはBの製作したものですから、簡単にできると思います」
検「実際にそのOKEは鳥取支部機体に敵対する動きを見せましたか」
A「はい」
検「それは証人、あなたがやったことではありませんね」
A「もちろん違います」
これにて証人に対する尋問を終えます。弁護側から反対尋問があればおこなって下さい。
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反対尋問 投稿者:K星人隊長 投稿日: 3月15日(土)02時24分18秒
ちぃっ。流石はCad少尉。無駄のない尋問だ。
いっぺん「異議あり!」と言ってみたかったのだが…。
これでは機会がないな。しかたない、こうなったら私自身が機会を…。
弁(隊長)「では、反対尋問を始めます」
弁「証人と被告人は同じ隊に所属してどのくらいになりますか?」
A「3年半くらいです。地球に来る前から同じ部隊でした」
弁「証人は被告人と個人的なつきあいをしていましたか?」
A「Bとは親友でした。少なくとも私はそう思っていました」
弁「証人と被告人は2人で共通の趣味等をもっていましたか?」
A「私とBは漫才のコンビを組んでいました」
弁「そのコンビで、証人と被告人はどのような役割だったのですか?」
A「Bが一方的にボケて、私はそれにツッコんではBに混ぜっ返される役でした」
弁「あなたは自分の役割をどのように感じていましたか?」
A「どのようにって…」
弁「例えば、尻拭いばかりさせられて理不尽だとか」
A「いえ…確かに損な役回りだとは思いましたが」
弁「証人は被告人とアシロボを巡って争っていたそうですが、これについて具体的に説明していただけませんか?」
A「アシロボ嬢は記憶喪失に陥っていました。Bは、アシロボ嬢に今までの記憶を取り戻させて、ドクターDの復讐に戻らせようとしていました」
弁「あなたは、アシロボの記憶を戻すことに反対した?」
A「記憶を戻せば、彼女を死にに行かせることになるからです」
弁「あなたは、アシロボに個人的な感情をお持ちでしたか?」
A「私は、アシロボ嬢に好意を持っていました」
弁「好意、といいますと具体的には?」
A「彼女を女性として好きでした。親密な関係になりたいと思っていました」
弁「被告人は、あなたのアシロボへの気持ちを知っていましたか?」
A「はい。彼が、アシロボ嬢に告白することを勧めました」
弁「その時点では、被告人とあなたとの意見は一致していたのですね?」
A「その通りです」
弁「あなたと被告人の間に意見の食い違いが起きたのはいつからですか?」
A「アシロボ嬢の記憶が失われたとわかってからです」
弁「もう一度、あなたの現在の所属を教えてください」
A「地球防衛軍鳥取支部OKE大隊K星人中隊です」
弁「記憶を亡くす前のアシロボがどこに所属していたかは知っていますか?」
A「秘密結社ゲネスです」
弁「では、記憶をなくす前のアシロボがあなたの好意を知っていたとして、あなたの思いを受け入れると思いますか?」
A「…おそらく、無理だったでしょう」
弁「もう一度聞きますが、あなたはアシロボの記憶を戻そうとする被告人に反対していたのですね?」
A「それが彼女のためだと思ったからです!」
弁「アシロボが記憶を取り戻したら、あなたの思いを成就させるのは不可能になる。そうは思いませんでしたか?」
A「そ、そんな!……そんなことは…」
弁「どうなんです?応えてください」
A「…わかりません。そう、思っていたのかも」
弁「1月28日に被告人と話す前、あなたは職員と電話で話していますね」
A「はい」
弁「その時、あなたはどのような口調でしたか?」
A「どのようにって…普通です」
弁「本当に?」
A「…あの、多少強い口調でした」
弁「何故です?」
A「直前に、つまらない用での呼び出しや間違い電話が何度もかかって、イライラしてたんです」
弁「その時、あなたのそばに誰かいましたか?」
A「アシロボ嬢がいました」
弁「あなたは、アシロボ嬢と話をしていた?」
A「はい」
弁「アシロボ嬢と話していてどんな気持ちでした?」
A「とても楽しかったです」
弁「その時、度重なる呼び出しや間違い電話の後、Bからの呼び出しがあったんですね?」
A「そうです」
弁「呼び出しを受けて、あなたはどういう気持ちになりました」
A「…不快、でした」
弁「頭に血が上った?」
A「まぁ、そうなります」
弁「頭に血が上ったまま、Bと話したんですね?」
A「…はい」
弁「では最後の質問です。アシロボの記憶がないと解ったのはいつですか?」
A「1月24日です」
弁「どのようにして解ったんです」
A「Bが、自分の頭をアシロボ嬢の中枢に接続して、記憶を検索したんです」
弁「その時、被告人は何か言いましたか?」
A「メモリーがアクセス不能になっていると」
弁「他には、何か言っていませんでしたか?」
A「何か…確か、接続した途端こっちのシステムを破壊されたって。でも、ただの冗談だと思います」
弁「以上で、反対尋問を終わります」
検察官殿、異議があればどうぞ。
なければ、弁護側の証拠調べに入りたいと思いますが。
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検察側証人尋問の終了 投稿者:Cad検察官 投稿日:
3月15日(土)19時49分22秒
よろしい。裁判長、検察側から再主尋問はありません。弁護人の証拠取調べに移ってください。まずは物証からお願いします。弁護側が予定している証人については意見がありますので物証の取り調べ終了後に発言許可を願います。
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円滑なる議事(?)進行! 投稿者:裁判長司令
投稿日: 3月16日(日)00時57分08秒
これにて検察側証人、隊員Aに関する尋問を終了する。
隊員A君、ご苦労様。陪審員諸君、ここまでの流れを良くご理解頂きたい。
それでは、弁護人は
・隊員Bの事件までの所在について、
・並びに主張すべき事項について
の物的証拠品目についての陳述を始められたし。
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弁護側立証・・・01 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月16日(日)11時47分31秒
では裁判長、弁護側の立証を始めます。
まず最初に裁判長より要請がありました被告の事件までの所在についてです。
アシロボが記憶を喪失した1月24日から、隊員Aが最後に被告と接触した1月28日にまでの、
被告の所在は不明です。K星人宿営地には被告の存在は記録されておりません。
一方1月28から2月9日までの間、被告は宿営地にいたことが判明しております。
宿営地のシステムの記録を提出いたします。
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弁護側立証・・・2 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月16日(日)12時53分31秒
さて、証拠品目の提示、及び説明に移りたいと思います。
弁護人は本件に関連し、鳥取支部研究班の協力の元いくつかの検査、実験を行いました。
その際に撮影された映像を証拠として提出いたします。
スクリーンを開いてください。
まず、アシロボの承諾を得て、彼女の機構内を詳しく分析しました。
その結果検出されたものが、今写っているこれです。
〜法廷に設置された大画面スクリーンに、うごめく金属生命体の顕微鏡映像が〜
DG細胞です。
鳥取支部本営の発表によれば、支部に潜入したゲネスの一味が、彼女にDG細胞を植え付けたとのことです。
DG細胞は、鳥取支部広報から引用したしますと『「自己再生・自己増殖・自己進化」能力をもっており、OKEなどの機械のみならず、我々有機生命体にすら影響を及ぼす非常に危険なもの』です。その性質については既にご存知の方もおられるかと思いますが、実際にこのDG細胞がいかなる影響をもたらすのかを知っていただくため、我々は一つの実験を行いました。
次の映像は、我が隊の隊員Eに同意の下で被験者となってもらい行った実験の模様です。
〜映像再生〜
E「やっやめろ何をする!私は・・・うっ!?」
(Eの触覚がアシロボに接続される)
E「くっ・・・う・・・うぐあぁぁあ!!」
(3分経過)
E「う・・・ァ・・・あ・・・頭が・・・」
(5分経過)
E「ぐぉぁああ!!!」
(手当たりしだいにそこらの物を破壊して回る)
(10分経過)
E「ふははははは!ゲネス万歳!ドクターD万歳!!地球防衛軍など滅びてしまぇえ!」
(この後、OKEにより取り押さえられる)
〜映像停止〜
念のため申し上げておきますが、被験者Eは芝居を打っているわけでも、
弁護側により予め怪しげな薬を注入されてラリッているわけでもありません。
その点は実験に立ち会った研究者が保障しております。
要望がございましたら研究班の報告書を提出します。
では、次の映像です。
〜再びうごめく金属細胞〜
DG細胞です。ただし、これは実験15分後の被験者Eの脳内から検出されたものです。
研究班によれば、Eはアシロボへの接続の際DG細胞に感染し、
凶暴化した可能性が高いとのことです。
なぜDG細胞がEを凶暴化させ、一方のアシロボが正常でいられるのかは
目下の所不明ですが、このDG細胞はオリジナルと同一の物ではなく、
ゲネスにより何らかの改造を施されている可能性が高いと指摘されています。
さて、次が最後の映像です。
弁護側は被告人の脳に対しても分析を行いました。
その結果、被告人の脳内から検出されたのが、これです。
〜うごめく金属細胞〜
以上で、弁護側の物証提示を終わります。
続いて、弁護側の証人として被告とAの諍いの中心であり目撃者でもある
アシロボを申請いたしますが、裁判長よろしいでしょうか?
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申請を許可する。 投稿者:裁判長司令 投稿日:
3月16日(日)23時01分18秒
弁護人の申請を受理する。
当法廷は弁護側証人としてアシロボの招聘を許可する。
弁護人は必要な手続き並びに処置をとってよい。
ただし、アシロボの喚問には準備の時間を要するため、
その間に弁護側物証である
・「隊員A所在記録」並びに「DG細胞に関する記録3件」
についての確認を行う。
検察側は、弁護人の提示する物証に対して異議、質問はないか。
反証等があれば速やかに提示されたし。
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異議あり! 投稿者:Cad検察官 投稿日:
3月17日(月)00時15分27秒
弁護側の証拠に対し異議を唱えます。
被告人が1月28日から2月9日まで宿営地に存していたというのは全くの虚言です。宿営地システムの記録には明らかな改ざんの痕跡が確認されています。また真に被告人が宿営地内に居たのであれば目撃情報が得られるはずですが、それが全くありません。確かに、被告人が発見を嫌い自らを隠匿せしめていた可能性も否めません。仮にそうであれば軍務にも就かず隠れていたことこそ被告人自身が自らの犯罪を意識していた何よりの証拠と言えます。
決定的な証拠は1月28日以後も発信されている一連の声明の発信元コンピュータが鳥取支部とは遠く離れた場所に存在するという事実です。昨日になって出ました鑑定結果によると同コンピュータより得られた指紋が被告人のものと一致しました。
以上の事実により被告人が1月24日から2月9日までの期間、鳥取支部には居らず本件に至る犯行の準備を進めていたと断定できます。
なお、宿営地システムの改ざんには現在弁護人を務めているK星人隊長の関与が濃厚であり、これは当人の弁護人としての資質に多大な疑問を投げかけるものであります。
次にくだんのDG細胞なる物についてですが、これも疑わざるを得ないといえます。提出された実験は「同意の下に行った」と宣言しておきながら拒絶する隊員Eを無理やり取り押さえて断行されています。このことからもこの実験が欺瞞に満ちているものといえます。
さらに細かい点を指摘します。映像によりますとDG細胞の罹患者は凶暴性を発揮し、秘密結社ゲネスへの信仰が顕在化するような認識を抱かせます。ところが被告人がドクターDへの信仰を具有し始めたのはアシロボとの接続以前です。さらに被告人はアシロボとの接続後も映像に見られるような苦痛を訴えてはおらず、凶暴化することもありませんでした。
基地内にDG細胞を持ち込んだゲネス構成員も自らにDG細胞を植え付けたにもかかわらず、それ自身が凶暴化することはありませんでした。
よってこの映像は真実を反映しておらず証拠としての信憑性が全くないものといえます。
弁護側の主張するアシロボの召還も却下願います。ご存知のとおりアシロボとは被造物です。つまりある人間がある目的を持って製作したものです。そのような「存在」に責任ある公平な証言は不可能です。我々の社会において被造物が重要な役割を担っている事実は否定しません。とはいえ被造物にも我々と同様の人権を認めるのは時期尚早です。裁判とは厳格に規定された法律によって行われるものであり、まだまだ議論の醸成段階にある被造物の人権は認めることができません。法の番人である裁判長の良識ある判断を望みます。
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ふむ、なるほど。 投稿者:裁判長司令 投稿日:
3月17日(月)00時59分29秒
異議を認める。
検察側より、弁護人の「人」証アシロボに関して、「人権を認めるに値しない」との発言があった。自律思考人格保有ロボットに関する人権規定は非常に微妙であり、本法廷が軽々に判断を下すべきではない。
しかし、一連の事件において、アシロボが争議の起点となることも事実である。
よって本法廷では、便宜上アシロボ本体の映像・音声記録と同機体の論理回路判断に基づく発言を「証言」ではなく「物証の一種」として扱う事とする。ただし、これらの措置は便宜上のことであり、実質上は証人として扱われると理解願いたい。
なお、物証アシロボに関しては、後述する隊員B・Eと同様に、DG細胞に関連する検査を同研究所で実施した後に本法廷に陳列されることとなる。DG細胞の情報が正しいものであるならば、非常な危険が予期されるため、特殊ベークライトで封入した状態で思考回路のみを外部端末と連動させて搬入することとなるだろう。
また、検察官は「宿営値システム改竄の痕跡が確認できる資料」と「一連の声明発信元鑑定結果」を提出されたし。
弁護人は、「DG細胞本体のサンプル」ならびに、「被験者:脱走兵隊員Eの身柄」、さらに「被告人:隊員Bの身体データ」以上3点を当法廷に提出すること。
また、弁護側の主張に変更がない場合、本法廷を一時休廷する間に被告人の生体解剖、失礼、身体検査を当法廷管理下にある研究所で実施する。
加えて、念のため弁護人に忠告する。地球において、あらゆる地域の法規には「偽証罪」という規定がある。本法廷においても例外ではない。被告人のみならず、弁護人までが余分な罪に問われちゃったりする事態も存在することを告知しておこう。
さて、DG細胞研究の権威、レーダー妨害研究所所長Dumbo氏が不在なのは痛いな。
誰か適任はいないかな?
明日3月17日24:00までに適任者が見つからない場合は、当支部の研究班で分析を行う。
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紛糾した紛糾した♪ 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月17日(月)22時28分20秒
休廷か。検事と一緒に別室に呼ばれたりするのかな?
ともかく、作戦の第1段階『cad少尉の平静を失った顔が見たいな〜作戦』は功を奏したっぽいな。
まさか私がDG細胞を持ち出すとは思わなかっただろう。
この圧倒的に不利の状況で正攻法を得意とする策士に挑んでも勝ち目は無い。
こういっただまし討ちでもしない限りな・・・ククク。
裁判長!念のため申し上げますが、『宿営地』とは『K星人の宿営地』です。
1月28日から2月9日までの間、宿営地は記録上無人となっており、目撃される可能性は皆無です。
当然、この間の声明の発信源が鳥取支部より遠くであればあるほど、被告人の嫌疑は薄いものとなるでしょう。
DG細胞の件について、検察より隊員Eの同意に疑問が挟まれましたが、これも全くの言いがかりです。隊員Eには実験の内容については(予断をなくすため)事前に何の説明もしないことで合意しており、意外な実験内容に戸惑ったため、あのような言動をとったものであります。
隊員Bの言動とDG細胞の関わりに関しては、アシロボ及び被告への質問の中で明らかにして行きたいと思っております。
アシロボの証人喚問についての裁判長の英断に敬意を表します。
(しかし、地球では被造物であるかどうかなどというつまらん理由で人権を奪われるのか・・・。どこの星でも知性ある存在にはしかるべき敬意が払われるものと思っていたが・・・)
なお、アシロボはそれ・・・もとい彼女の前でなされた全ての会話を録音しており、これらを尋問の中で提示、しかる後物証として提出することをご許可願います。
ところで、偽証とかシステムの改ざんとか、いったい何のことですかな(?)。
確か地球では、不当な中傷も罪に問われるものと認識しておりますが・・・。
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DG細胞サンプル分析結果 投稿者:裁判長司令
投稿日: 3月18日(火)01時08分44秒
当法廷直轄の研究機関より、提出されたDG細胞サンプルの解析結果が届いた。
「該当金属生命体細胞は、周囲の元素を固定し、強力な自己同化作用を発揮する。
その結果、自己再生・自己増殖・自己進化能力を持つに至る。その強力な作用は、
浸食された機械、または有機生命体の本質に著しい影響を与える可能性が高い。
ただし、弁護人の主張する「特定人物への崇拝を強制する」という志向性のある
洗脳作用は確認されない。
また、該当細胞による浸食が発動した罹患生命体からの二次感染は、ふれる、会話する、
程度の軽度接触においては行われない。恣意的に移植を行うか、浸食形態に変形した該当細胞
が24時間以上継続的に接触した場合にのみ認められる。
よって、弁護人提出のビデオには著しい疑問を抱かざるを得ない。
ただし、k星人の肉体組成は地球古来の生命体である我々とは著しく異なっている。
その点による影響については、被験者E君の生体解剖を待って後に答申する方が正確であろう。 もっとも、等研究機関では異星人を解剖する趣味はない。他機関に委任する。」
以上である。
では、これより弁護側「物証」アシロボの「公開検査」を開始する。アシロボを搬入せよ。
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アシロボ証拠取調べ・・・1 投稿者:K星人隊長
投稿日: 3月19日(水)02時30分20秒
では、これよりアシロボへの主尋問(?)を行います。
なお、DG細胞の危険性を考慮し、彼女(?)は別室から外部端末を通して質問に答えます。
彼女のメモリーについては稼働時間が浅いこともあり全てモニター可能ですので、もし嘘や改ざんされたデータに基づいてしゃべっている場合はすぐに分かります。
弁「アシロボさん」
ア「はい」
弁「これから貴方にいくつか質問をします。真実のみを話してください」
ア「あの・・・私は何故隔離されているんですか?これでは彼(職員)にも会えません。彼に会わせて下さい」
(傍聴席のA、うつむいて頭を抱える)
弁「貴方が隔離されている理由についてはこれから明らかにします。今言えるのは、貴方の隔離は彼と貴方のためにも必要だと言うことだけです。よろしいですか?」
ア「・・・はい」
弁「あなたの名称を教えてください」
ア「AR-V VArASuS、通称アシロボです」
弁「貴方の製作者、及び所属を教えてください」
ア「・・・メモリーにアクセス不能です」
弁「貴方のメモリーの中でアクセス可能な、最も古い記憶はいつのものですか?」
ア「1月24日12時48分16秒です」
弁「その時、貴方はどこにいましたか?」
ア「K星人宿営地と呼ばれている場所です」
弁「そこには、貴方以外に、誰かいましたか?」
ア「私が機能を回復した時は無人でしたが、21時18分31秒に2人が帰還しました」
弁「それは誰と誰ですか?」
ア「隊員Aさんと隊員Bさんです」
弁「被告人、及びこの写真の人物ですね?」
ア「はい」
弁「帰って来た時、2人はどのような様子でしたか?」
ア「あの・・・様子といいますと?」
弁「被告人と隊員Aの表情、態度、言動などについて、貴方はどのようだったと記録していますか?」
ア「楽しそうに笑いながら話していました」
弁「2人のお互いに対する態度はどうでしたか?」
ア「仲良しなんだなと思いました。非常に親しげで友好的な様子でした」
弁「部屋に入ってきて、被告人とAはどうしましたか?」
ア「私が機能しているのを見て驚いたようでした」
弁「それから?」
ア「Bさんが近づいて来て、どこか不調は無いかと尋ねました。機能を回復する以前の情報にアクセス出来ないため、私がここはどこで自分が誰かBさんに尋ねたのですが、私のしゃべり方がおかしかったため、彼は私の言語機能に障害があると言って動揺しました」
弁「被告人が貴方に接する態度はどのようなものでしたか?」
ア「優しかったです。それと、心配そうでした」
弁「貴方は被告人が自分をどう思っていると考えましたか?」
ア「私を気遣っているようでした」
弁「それから被告人とAはどうしました?」
ア「私にこれまでの経緯を色々説明してくれましたが、全て私のメモリーに無いものだったため、私は混乱しました。それで、二人は私が記憶障害を起こしていると言っていました」
弁「二人は貴方の記憶障害を直そうと何か行動しましたか?」
ア「Bさんが、私の頭脳に電子的な侵入が可能かもしれないと言って、彼の触角を私の外部端子に接続しました」
弁「貴方が機能を回復してから、今話した所までの会話を、貴方は記録していますか?」
ア「はい」
弁「では、それをここで再生して下さい」
http://members.tripod.co.jp/sintiro/DF_Battle/DFBattle16.htm
弁「貴方の体内にはDG細胞がありますか?」
ア「はい」
弁「貴方の体内でのDG細胞の機能を簡潔に説明してください」
ア「私のハードウェアの保全及び修復です」
弁「DG細胞が生命体に侵入する可能性について、貴方は知っていましたか?」
ア「・・・・・・いえ。今はじめて聞きました」
弁「貴方が現在隔離されているのもそのためです」
ア「・・・」
弁「あなたは被告人と物理的電子的に接続しましたが、これによりDG細胞が被告人に侵入した可能性があると思いますか?」
ア「・・・分かりません」
弁「貴方と被告人が接続していた時間はおよそどれくらいですか?」
ア「4分ほどです」
弁「その間、被告人はどんな様子でした?」
ア「Aさんと冗談を言い合っていました」
弁「4分後、被告人は自ら接続を切ったのですか?」
ア「いえ、Bさんにトラブルが発生して切れました」
弁「トラブルとは?」
ア「Bさんが突然うめき声をあげて倒れたんです」
弁「被告人の身に何が起こったか分かりますか?」
ア「・・・いえ、Bさんの状態はモニターしていませんでした」
弁「被告人はどうなりました?」
ア「Aさんが抱え起こすと、苦しそうな顔で目を開けて、こっちのシステムを破壊されたと言いました」
弁「被告人は貴方の記憶がどうなっているか言いましたか?」
ア「はい。Bさんは私のメモリーがアクセス不能になっていることを確認しました」
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アシロボ証拠調べ・・・2 投稿者:K星人隊長
投稿日: 3月19日(水)03時04分17秒
弁「それから?」
ア「BさんとAさんはまずいなと言って考え込んでいたのですが、急にBさんが怒り出しました。そして二人は私の処遇をめぐって言い争いを始めました」
弁「なぜ被告人は怒ったんでしょう?」
ア「AさんがBさんの発言をくだらないと言ったとか、些細なことが原因のようです」
弁「被告人とAの意見の対立点はどのような所だったんでしょう?」
ア「Bさんは私の記憶を戻そうと主張しました。Aさんはそれに強硬に反対していました」
弁「それからどうなりました?」
ア「二人はどちらの主張に賛成か私に問い詰めました。私は必死に考えようとしましたが、メモリーにアクセス不能な条項ばかりだったため、頭脳の機能がおかしくなりました」
弁「貴方の様子を見て二人はどうしました?」
ア「Aさんが私を心配して薬を飲むかと聞きました。それに対してBさんは聞くわけないだろうと怒鳴りました」
弁「それから?」
ア「私は頭脳の不調から質問に答えるのは不可能と判断し、一人にしてくれと頼みました。二人は部屋の外に出てゆきましたが、廊下で怒鳴りあう声が聞こえてきました」
弁「被告人の様子は、貴方のメモリーにアクセスする前後で変わりましたか?」
ア「全く変わりました。最初は温和だったのに、アクセスしてしばらくたってから人が変わったように攻撃的になりました」
弁「なぜでしょう?」
ア「全く分かりません」
弁「その後、貴方の処遇はどうなりました?」
ア「1月26日になって、Aさんがここは危険だからと私を鳥取支部に連れて行きました」
弁「Aの貴方への接し方はどのようなものでしたか?」
ア「とても親切でした」
弁「Aが貴方に個人的好意を持っていることを知っていますか?」
(傍聴人席のA、びくっと肩を震わせる)
ア「はい」
弁「貴方がそれを知ったのは?」
ア「3月13日です」
弁「彼の貴方への感情を貴方はどう思いましたか?」
ア「Aさんはいい人だと思いますが、好きにはなれませんでした」
(傍聴人席でAがうめき声を上げる)
弁「機能を回復する前のあなたがどこに所属していたか聞いていますか?」
ア「ゲネスと言う鳥取支部の敵対組織にいたと聞いています」
弁「Aは貴方の記憶を戻すのを強硬に反対していたそうですね。何故だと思いますか?」
ア「・・・多分、私の記憶が戻って鳥取支部の敵になるのが怖かったんだと思います」
弁「Aはそのような事を言っていたのですか?」
ア「はい。3月13日に、私が冗談で記憶が戻った振りをすると、かれはまた敵同士になってしまうなんて、とひどく狼狽し悲しみました」
(傍聴席のAが「もうやめてくれ!」と叫び裁判長に注意される)
弁「1月28日に、Aが被告人と話た事を知っていますか?」
ア「はい」
弁「その直前に貴方はAと話したそうですね」
ア「はい」
弁「その時のAの様子を教えてください」
ア「彼は始終私に何か言いたげでした。何度も私に話しかけてきましたが、その度に電話で邪魔が入って、だんだん不機嫌になって行きました」
弁「最後に電話がかかってきたのはいつですか?」
ア「04時20分です」
弁「その時のAの言動を詳しく教えてください」
ア「少し前に間違い電話がかかってきて、彼は顔色が変わるほど激怒していました。また電話がかかってくると、彼は大声で絶叫してから電話に出て、3秒間待ってやるから今すぐ要件を言えと怒鳴りました。電話の理由が隊員Bからの呼び出しだと聞くと、彼はますます怒り狂って、あのファッキン野郎と叫びました。それから、必死で怒りを顔に出さないようにしながら、私に急用が出来たと言って出てゆきました」
(傍聴席のAが再び叫び始め、警備員につまみ出される)
弁「それは何時のことですか?」
ア「04時22分のことです」
弁「Aはその後すぐ、被告人と話したんですね」
ア「次の日、Aさんはそう言っていました」
弁「以上で、質問を終わります」
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反対尋問 投稿者:Cad検察官 投稿日: 3月19日(水)23時48分41秒
アシロボの職員に対する想いと隊員Aの想い、どうやらアシロボ尋問のキーワードは「愛」ですね。よろしい、こちらもその方向で攻めることにしましょう。
検「貴方の名称を教えてください」
ア「AR-V VArASuS、通称アシロボです」
検「貴方の製作者、及び所属を教えてください」
ア「…さっきも言ったようにメモリーにアクセス不能です」
検「さて、貴方は今とても矛盾したことを言ったことに気づいていますか」
ア「!…どういうことでしょう?」
検「貴方は秘密結社ゲネスに属していたドクターDによって製作されAR-V
VArASuS、通称アシロボと命名されたのですよ。片方の質問には答えられて、もう一方には答えられないというのはおかしいと思いませんか」
ア「それは…」
検「貴方は機能を回復した時、名前すら言えなかったはずです。どうして今になってアクセス可能になったのですか」
ア「名前はあとから教えてもらったからです」
検「なるほど。では何故、製作者と所属もあとから教えてもらっていたにもかかわらず、それには答えず”アクセス不能”と答えたのですか」
ア「分かりません」
検「貴方の思考回路および論理機能に何らかの異常があるが、貴方はそれを認識できていない、とは考えられませんか」
ア「分かりません」
検「続いての質問です。被告人は貴方との接続によって、貴方のメモリーがアクセス不能になっていることを確認したのですね」
ア「はい」
検「その後、人が変わったように攻撃的になったと言いましたよね」
ア「はい」
検「貴方はそれがどうしてなのか全く分からないのですね」
ア「はい、どうしてでしょう」
検「いいでしょう。お教えしてあげましょう」
ア「?」
検「貴方は自分の記憶障害が発覚した後どのような気分でしたか」
ア「自分が何者であるか、どんな存在なのかも分からずとても苦しかったです」
検「隊員Aや被告人は親切に接してくれたのに苦しかったのですか」
ア「AさんやBさんは親切にしてくれました。でも、以前の私がどうだったとか、そのせいで私がひどい目に会うかもしれないとかばかり言っていました」
検「そんな時ですね。例の職員に出会ったのは」
ア「そうです」
検「その後はどうでしたか」
ア「とても楽しい毎日になりました」
検「苦しみや不安はどうなりましたか」
ア「なくなりました。彼と一緒にいると、過去なんで関係ない、未来のほうがずっと大事だと思えるようになりました。だから早く彼に会わせてください」
検「もう少し待ってください。ではその大事な彼が貴方の目の前でひどい目に遭っているのを目撃したら、貴方は平常心を保っていられますか」
ア「そんな、無理に決まっています」
検「さらに、彼にひどい目を遭わせた人間を許せと言って別の人間が貴方の目の前に現れたとしたらどうです」
ア「許せるはずありません」
検「怒ったり、攻撃的になったりは」
ア「するかもしれません」
検「つまりはそういうことです。被告人は貴方との接続の結果、大事なものを失ったことを知ってしまったのです。念のため言っておきますが、これは別に貴方が悪いというわけではありませんよ」
ア「そうなんですか?」
検「さらに、隊員Aにその失ったものを完全に否定されたというわけです。どうです、こう考えればあの時、被告人の様子がすっかり変わってしまったことにも納得できますか」
ア「完全にとは言いませんが…」
検「次に1月28日、隊員Aが被告人から呼び出しを受けたときの件です。貴方はその時、省電モードに移行していましたね」
ア「そのとおりです」
検「その状態で通常時と同様の情報処理が可能ですか」
ア「無理です」
検「隊員Aと最後に交わした言葉はなんですか」
ア「お休みなさい、です」
検「その後、隊員Aが部屋を出て行くのを確認しましたか」
ア「していません」
検「では、隊員Aが貴方の愛くるしい寝顔を見つめて心を和ませていたことを否定できませんね」
ア「…で、できませんね」
検「以上で検察側の反対尋問を終えます」
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異議あり! 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月20日(木)04時52分13秒
まとめに入っているところ申し訳ありませんが裁判長!
意見陳述の前に、弁護側、検察側双方による被告人質問が必要です。
裁判のクライマックスとも言うべき手続きですので、是非ともご許可願います。
検察側とは被告人質問の実施について合意しております。
また、検察の質問に対して異議があります。
証人と鳥取支部職員の関係は本件と全く関係が無い上、証人のプライバシーに立ち入るものであり、さらに検察の主観に対し意見を求める質問で不当です!
証拠として採用しないことを求めます。
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証人再主尋問 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月20日(木)05時02分04秒
あと、2,3補足したいことがありますので、
証人への再主尋問をお許しください。
弁「アシロボさん、貴方は自分が自我を持っていると認識していますか?」
ア「はい」
弁「それは、人間と同一のものですか?」
ア「・・・分かりません。ただ、私の頭脳が人工物である以上、完全に同一ではないと考えられます」
弁「あなたは人間の心理について理解することは可能ですか?」
ア「はい」
弁「相手の身になって共感することは?」
ア「一般論として分析することは出来ますが・・・同一ではない以上完全には無理でしょう」
弁「では、貴方自身がある状況に置かれたとする仮定とそれによって予想される反応から、人間が同様の状況に置かれた時の心理を理解するのは方法として正しいものでしょうか?」
ア「・・・間違う可能性はあります」
弁「もう一度確認しますが、貴方のメモリーにアクセスした後、被告人が攻撃的になった理由が分かりますか?」
ア「・・・いえ」
弁「1月28日に隊員Aと話した際、貴方が省電モードに移行していたのは本当ですか?」
ア「はい」
弁「本当ですか?もう一度よく思い出してください」
ア「・・・」
弁「Aが被告人に呼び出しを受けた時の会話を録音していますか?」
ア「はい」
弁「では、ここで再生してください」
−−−−−−−−−−−−−−−−−
ア「あの、もう今日は無理しないで休んでください。私ももう休み(省電モードに切替)ますから」
A「……待って下さい!私はあなたに言わなきゃならないことがあるんです!!」
ア「……え?」
A「アシロボ嬢……私はあなたが…」
ぢ〜っ!ぢ〜っ!ぢ〜っ!
A「あぁあぁあぁああああ!!!…隊員Aだ!3秒間待ってやるから今すぐ要件を言え!!」
職員『お客です。Aさんと話がしたいと』
A「知るかっ!俺は風呂に入っていて買い物に出てる間に寝てしまったから留守だと言ってやれ!」
職員『どれか一個にせぇよ…ぢゃなくて。それが、隊員Bなんです。隊員Aを出せと騒いでます」
A「あのファッキン野郎!!……ゴホン。分ったすぐ行きます」
ガチャ
A「アシロボさん、私は急用が出来ました。今日はこれで失礼しますね(ちぃ〜くしょぉぉぉお!!)」
ア「分りました…お休みなさい」
A「お休みなさい」
−−−−−−−−−−−−−−−−−
ア「以上です」
弁「どうも。この録音記録によれば、貴方は省電モードに入ろうとして、隊員Aに静止されていますね?」
ア「はい」
弁「だとすれば、呼び出しがかかった時点では貴方は省電モードに入っていなかったのでは?」
ア「・・・分かりません。メモリーに記録されていないので」
弁「一般論に基づく分析で構わないのですが、貴方は隊員Aをどういう人間だと思いますか?」
ア「真面目な人ですが、感情コントロールが苦手なようです」
弁「真面目で感情コントロールが苦手な彼が、あの会話の後激怒した状態で貴方の寝顔を見て和んでいた可能性があり得ると思いますか?」
ア「・・・それは、何ともいえません」
弁「以上です」
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異議を認める。 投稿者:裁判長 投稿日:
3月21日(金)00時57分45秒
うむ、異議を認める。
検察官は、弁護側物証に対して本件に関係する事項のみを調査すること。
物証アシロボと、その愛人である鳥取支部職員に関する質疑応答については、
本法廷はこれを採用しないこととする。
また、裁判長の進行手違いがあったことを認める。
弁護側、検察側双方に被告人への質問を許可する。
DG細胞感染のおそれはないと判断するため、
被告は通常の手続きに従い法廷に出廷するものとする。
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被告人質問 主尋問01 投稿者:K星人隊長
投稿日: 3月21日(金)22時34分31秒
では、これより主尋問を開始します。
なお、被告人には凶暴化により質問に支障をきたす事態を防ぐための処置が施されていますが、
これらが質問への答えに影響しないことは医師により保障されております。
弁「被告人は2月9日にどこにいましたか?」
B「K星人中隊のランバージャックの中です」
弁「そこで何をしていましたか?」
B「分かりません・・・当時の意識がはっきりしないので」
弁「分からない、とは?」
B「気がついたらランバージャックに乗っていて、OKEが射出されていました」
弁「何のためでしょう?」
B「・・・」
弁「被告人は1月24日に隊員Aと口論していますね?」
B「はい」
弁「何が原因ですか?」
B「アシロボ嬢の記憶をもどすかどうか、です」
弁「アシロボは当時貴方達に保護されていたわけですね?」
B「はい」
弁「鳥取支部の敵対組織に所属していたアシロボに対して、何故そのようなことになったのでしょう?」
B「アシロボ嬢がOKEを率いて進軍して来た時、ドクターDを尊敬していた私は、彼が製作したアシロボ嬢だけどうにか助けられないかと考えました。ちょうどAがアシロボ嬢を好きだと言うことが分かったので、私はAにアシロボを助けさせることは出来ないかと考えました」
弁「あなたがドクターDを尊敬していたのは何故です?」
B「彼はゲネスの他の幹部とは違うように思えました。弱いものは決して傷つけようとしませんでしたし、負けると分かっていても自らの信念のために戦い続ける姿に私は感銘を受けました。かつて境港でドクターDが最期を迎えたとき、その様を見ていた私は感動し、自分も彼のように信念を持って生きようと思いました」
弁「ドクターDは鳥取支部に敵対していましたが、彼を尊敬する貴方は鳥取支部に敵対する意思を持ちませんでしたか?」
B「それはありません。私が尊敬していたのはあくまでドクターDの生き様であり、ゲネス自体は私は良く思っていません」
弁「アシロボを保護した後、貴方はどうするつもりでしたか?」
B「Aはアシロボ嬢に夢中になっていたので、これなら彼にアシロボ嬢を任せれば、彼女を守ってくれるだろうと思いました」
弁「アシロボ嬢がドクターDの敵討ちを継続して、鳥取支部に害をなすとは思いませんでしたか?」
B「その可能性はあったと思いますが、その時はAが止めると考えました。いずれにせよアシロボ嬢さえ無事なら、彼女は何らかの形でドクターDの理想を体現すると思ったんです。それに、彼女を保護することで鳥取支部に害が及ぶなら、基地司令が許可するはずがありません」
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被告人質問 主尋問02 投稿者:K星人隊長
投稿日: 3月21日(金)23時03分48秒
弁「あなたはアシロボ嬢の頭脳と自分の脳を直接接続したことがありますね?」
B「はい」
弁「いつのことですか?」
B「1月24日です」
弁「口論の直前ですね?」
B「はい」
弁「何故アシロボに接続したんですか?」
B「アシロボ嬢が意識を回復されてから、彼女が記憶回路に障害を持っていることが分かりました。それで、彼女の頭脳に接続できれば、記憶を戻すことが可能かもしれないと思いました」
弁「接続していた時間はどれくらいですか?」
B「5分ほどです」
弁「どうなりました?」
B「彼女の頭脳を調べ、メモリーが何らかの理由でアクセス出来なくなっていると分かりました。無理やりアクセスする方法がないかと色々試していると、頭にものすごい痛みがはしり、私は倒れました。接続はその際に切れてしまいました」
弁「それで?」
B「Aが私を助け起こしました。私は痛みをこらえながら、彼女のメモリーの状態を説明しました」
弁「口論になったのはその直後ですか?」
B「はい」
弁「なぜです?」
B「私が冗談のつもりで『このままでは私と姫のドクターDあだ討ちプランが』と言うと、Aは『まだそんなくだらないことを!』と言いました。それを聞いた私は急に腹が立ちました。また、Aはアシロボ嬢の記憶を戻すべきではない、もうドクターDとアシロボ嬢は無関係だと言い始めました。それを聞いた私は、私のプランに乗っかるだけで殆ど何もせずここまで来て急に私に逆らいだしたAが酷く自分勝手な人間に思えてきて、ますます腹を立て、彼を怒鳴りつけました」
弁「貴方とAの関係は?」
B「同僚ですが、普段から親密にしていますし、私は親友だと思っています」
弁「口論をすることは?」
B「普段からくだらない喧嘩はしますが、あれほど本気で腹が立ったことは今まで一度もありません。何故あんなことになったのか、今でもよく分かりません」
弁「それから、どうなりました?」
B「結局その時はAも私も喧嘩別れに終わりました。次の日、もう一度話し合おうとおもってAの所にいくと、Aはいませんでした。さらにアシロボ嬢もいなくなっていました。私はAが自分のいない間にアシロボ嬢を連れ去ったと思い、激怒しました。」
弁「それから?」
B「その後のことは殆ど覚えていません。気がつくとランバージャックに乗り込んでいて・・・」
弁「ランバージャックで何をしていたかははっきり分からないのですね?」
B「はい。次に気がついたときには拘束されていて、反逆罪だと言われました」
弁「そう言われて貴方はどう思いました?」
B「何のことか全く分かりませんでした。分からなかったのにまた急に腹が立ってきて、その後のことは分かりません」
弁「その後も、意識がはっきりしなくなることがありましたか?」
B「はい。25日から今日までの記憶は殆どありません。ただ、ずっと怒りに駆られていたのは覚えています」
弁「今は、貴方の意識ははっきりしていますね?」
B「はい。薬を飲まされてから、意識がはっきりし始めて・・・」
弁「最期に質問しますが、あなたは今まで鳥取支部に敵対する意思を持ったことがありますか?」
B「ありません。冗談で鳥取支部を馬鹿にすることはよくありますが、結局は鳥取支部に協力することでしか地球ではやっていけないと思っています」
弁「以上です」
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被告人に対する反対尋問1 投稿者:Cad検察官
投稿日: 3月24日(月)03時09分36秒
#この書き込みは事前協議の結果、実際に「裁判長=基地司令」「被告人&弁護人=KURO」「検察官=Cadierei」が発言しております。今まで以上の臨場感と緊張感(誇大表現)をお楽しみください。
検「まず被告人に確認しておくことがあります。これから行う質問に虚偽の回答をした場合は罪に問われることを理解していますか」
被「……」
被「……はい」
検「被告人は私よりも前から鳥取支部に在籍しています。当然、鳥取支部と秘密結社ゲネスが敵対していることを承知していますね」
被「…はい」
検「それが単なる言論上の対立にとどまらず、たびたび武力衝突に陥っていることも知っていますね
被「・・・理解しているつもりです」
検「よろしい。まずアシロボの記憶喪失が発覚した1月24から、隊員Aと鳥取支部米子本営東門前で会話をした1月28日までの期間何処にいましたか」
被「その期間にいた場所は必ずしも一つではありません。順を追って話せば良いですか?」
検「そうしてください」
被「……まず、24日から25日にかけてはK星人宿営地にいました」
検「その後は何処にいましたか」
被「それから、…それから…分かりません。次に記憶にあるのはランバージャックの中です。そしてそれは2月9日だったと思います」
検「その期間にゲネスと接触したことはありませんか」
被「分かりません。していた記憶はありませんが、していないと断言もできません」
検「1月26日つまり、被告人と隊員Aが決裂した直後に被告人の名前でゲネスに対する檄文が出されています。このことは知っていますか」
被「……隊長、もとい弁護人から聞きました」
検「この声明は被告人が出したものですか」
被「……分かりません。26日の記憶は全くと言っていいほど無いんです」
検「弁護側が主張するように何者かが被告人を陥れるために発したにしてはあまりにもタイミングがよすぎるとは思いませんか」
被「……私には分かりかねます」
検「この声明が出されたコンピュータから被告人の指紋が検出されています。これをどう思いますか」
被「……本当ですか?」
検「本当です。どう思いますか」
被「…全く分かりません。コンピューターを使ったのか使っていないのか、使わされたのか・・・何も」
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被告人に対する反対尋問2 投稿者:Cad検察官
投稿日: 3月24日(月)03時11分05秒
検「なるほど。次に1月28日に鳥取支部米子本営東門前で隊員Aと会話をしたことを覚えていますか」
被「……分かりません。Aの顔を見たような気もしますし、何かを話したような気もします。でもそれがいつどこだったのか、何を話したのかは定かではありません」
検「被告人をよく知っている隊員Aが確かに被告人と会話したことを認めています。これでも思い出せませんか」
被「…Aと話したような気はします。私は酷く怒って彼をののしったような気がします。でも、それ以上は覚えていません」
検「隊員Aは、被告人がゲネスと接触したことを認める発言をした、と証言をしています。このことはどうですか」
被「…ああ、そう言えば…AがドクターDを馬鹿にしたことに私は激昂して…いずれドクターDの盟友にお前は滅ぼされるとか何とか口走ったような気もします」
検「次に1月28日から戦闘があった2月9日までの期間は何処にいましたか」
被「分かりません…ずっとランバージャックの中にいたような気がします」
検「弁護側は1月28日から2月9日まで宿営地にいたと述べています。つまり被告人が弁護側にそのように話したのではありませんか」
被「…いえ、分かりませんが、ランバージャックから出た覚えはありません」
弁「裁判長!弁護人のランバージャックはK星人宿営地に所属しております。もし、ランバージャックが宿営地内部にいた場合、当然隊員Bも宿営地にいたことになり、被告人の証言は矛盾しません」
裁「弁護人の申請を却下します。ランバージャック内に閉じこもる状況は”宿営地で活動している”と認められません。よって、ランバージャックの所在を示すデータを提出しても無効とします」
検「裁判長の言うとおり、それは結果論です。この場合には適当な回答とはなりません。質問を続けます」
検「では、どうやって無人の宿営地に被告人がいたことを弁護人は知りえたのですか。被告人が話さなければ知りえないことですよ」
被「…」
裁「弁護人の黙秘権を認めます。ただし、黙っていても有利にはならんよ」
弁「分かりました。検事殿、続きをどうぞ」
裁「弁護人が被告の所在を知った経緯について、本法廷では問わないこととする。ただし、その判断は各員に任す」
検「アリバイ作りのために弁護人に、宿営地にいた、と嘘をつき、そして今現在は記憶が無いと嘘をついているのではありませんか」
被「いえ、そもそも私は宿営地にいたと弁護人に言った覚えはありません」
検「なるほど、これでは堂々巡りですね。では、少なくともこの点に関して、被告人と弁護側の食い違いを認めますね」
被「食い違っているのかどうかはよく分かりません。ただ、私は嘘をついてはいません」
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被告人に対する反対尋問3 投稿者:Cad検察官
投稿日: 3月24日(月)03時12分58秒
検「被告人はK星人部隊のOKEを多数製作していますね」
被「……はい」
検「車輌型OKE、ジェノリザードを製作したのは誰ですか」
被「…個々のハードウェアですか?」
検「いや、この場合は主にソフトウェアをさします」
被「ソフトウェアについては、私が設計したものです」
検「ジェノリザードが今回の戦闘で鳥取支部機体と戦ったことを知っていますか」
被「……拘束された時に、そのようなことを言われました」
検「隊員Aはこれは被告人の仕業だと証言しています。違いますか」
被「……分かりません。OKEを射出した用な気もしますし、でもそれが何のためだったかは…」
検「本来、鳥取支部に属しているジェノリザードが勝手に動き出し、鳥取支部機体と戦闘するなどありうると思いますか」
被「宿営地のシステムに侵入することが出来れば、可能だと思います」
検「仮にそうだとしても、他人の製作したOKEを自分の思い通りに動かすことが簡単にできると思いますか」
被「OKEの戦闘用のPGと運用や敵味方識別のシステムは全く別のものです。だからこそ他人の設計したPGを使用して戦闘に出かけることが可能ですし、実際我々の隊では過去何度も私の機体を他の隊員が運用しています」
検「なるほど、それはあくまで情報を共有しているもの同士だからできることではありませんか」
被「情報の共有無しには不可能だとは思いませんが、共有していればより確実な運用が可能でしょう」
検「何処までが戦闘PGで、何処からが敵味方識別PGなのか何も知らない人間にも簡単に識別し運用できるというのですか」
被「それは難しいでしょう。最低限自分でOKEのPGを設計できるくらいの知識は必要だと思います」
検「分かりました。被告人はジェノリザードの製作者です。当然ジェノリザードのことをよく知っていますね」
被「はい…一応は」
検「一応というのはどういうことですか」
被「OKEの戦闘PGは時に製作者の意図を超えた機動や性能を持ちます。ましてジェノリザードはかなり短い期間にヴァージョンアップを施されているため、現時点で私がジェノリザードの能力を完全に把握している保証は出来ません」
検「流石は被告人。賢明かつ的確な回答だと思います。では、コードを書き換え、戦闘目標を変えることはできますか」
被「可能です」
検「隊員Aは被告人がそのような処置をジェノリザードに施したと証言しています。それゆえにジノリザードが鳥取支部機体を襲ったのではありませんか」
被「……なんとも言えません。記憶がはっきりしないのです」
検「では、最後の質問です。論理的に考えて被告人は本件に関して、自分の行動が首尾一貫していていると思いますか」
被「…いえ、今でもどうしてこうなったのかよく分かりません。ただひたすら、攻撃的な衝動に突き動かされて…気がついたら…何故こんなことになったのか。私は今までAを憎んだことなんか1度も無かったのに…」
検「以上で検察からの反対尋問を終えます」
弁「お疲れ様でした検事殿」
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続・最終弁論 投稿者:K星人隊長 投稿日:
3月27日(木)01時31分55秒
もしかすると、被告人は検察の言うとおり、心の奥底に違う思いを秘めていたかもしれません。自分の助力に頼りきりながら、文句ばかり言う隊員Aを恨んでいたかもしれません。ドクターDを討ち取った鳥取支部に憎しみを抱き、自身もドクターDの後に続きたいという密やかな思いを抱いていたかもしれません。心の奥底では。
しかし皆さん、彼が心に抱いていたかもしれない思いは、日常への不満、己が身を置く世界へのささやかな反抗心にすぎません。それは誰の心にでもどこかにあるものです、私にも、恐らくCadierei少尉にも、そしてかつて反乱を起こした和樹隊員にも。
同じような心の闇を抱え、それでも人は皆生きています。心の闇を理性や礼節で包み込み、制止しながら。
そんな心の闇に外部から何かが入り込むことによって、時として人は過ちを犯します。和樹隊員は酒でした。隊員BにとってのそれはDG細胞だったかもしれませんし、そうではないかもしれません。しかし、当時の彼が正気を失っていたことはアシロボの証言からも明らかになりました。
被告が被告としての正常な心を失っていることに、何故親友である隊員Aは気付いてやれなかったのか?彼がアシロボに心を奪われ、彼女の記憶喪失を利用して彼女を我が物にせんと企んでいたからです。
被告人がアシロボの記憶を戻そうとしたとき、その理由に関わらず隊員Aにとって被告人は『敵』だったのです。彼は親友の激変をいぶかることなくただ被告人をゲネスに通じていると決めつけました。検察の起訴事実は、ほとんどがその隊員Aの証言に基づいています。
皆さん。
鳥取支部を襲ったジェノリザードと一連の檄文が被告人の手によるものだという物的証拠はありません。
あるのはただ檄文が出された機器から検出された被告人の指紋だけで、あの襲撃の実行が被告人の意志だったのか、DG細胞に冒された被告人による意志に背いた行いだったのか、たまたま被告人が使用した機器を使った何者かの手によるものか、確かなことは何一つ言えないのです。
しかし、分かっていることがあります。あの日、基地内にゲネスが潜入していたこと、ジェノリザードと時を同じくしてゲネスが侵攻して来たこと、DG細胞をアシロボに注入したのはゲネスだと言うこと…。
皆さん。我々の敵はゲネスであり、責められるべきはゲネスなのです。
被告人はこの2年近くの間、最も最前線で最も激しくゲネスと戦ったOKE制作者の一人です。
昨年5月、境港でハチロクスピンを撃破し、ドクターD没落のきっかけを作ったのは他ならぬ被告人です。あの戦いがなければ恐らくドクターDは未だ健在であり、我々鳥取支部は一層の苦戦を強いられていたことでしょう。
思いだして下さい。
我々は誰と戦っているのか?
我々が銃口を向けるべき相手は誰なのか?
皆さんは知っています。知っているはずです。
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論告求刑 投稿者:Cad検察官 投稿日: 3月27日(木)21時00分58秒
1・被告人には地球防衛軍鳥取支部に侵攻する動機が存在する。
先に述べたとおり、被告人は秘密結社ゲネスの元幹部ドクターDを異常なまでに信仰している。そのドクターDの忘れ形見ともいえるアシロボは本件当時、鳥取支部に保護されていた。アシロボの処遇が自らの思い通りにならないことを知った被告人は鳥取支部に対する敵意を爆発させ、隊員Aと決裂したからにはアシロボを手中に収めるには鳥取支部に攻め入るしかないと考えた。このように被告人には鳥取支部に侵攻するに足りる十分な動機が認められる。
2・被告人が本件を裏付ける多くの声明を出している。
被告人は隊員Aと決裂した直後からゲネスを煽動する声明を出しており、以後も自らが信仰するドクターDを崇める声明や鳥取支部の和樹隊員を侮辱する声明を出している。これら一連の声明は被告人にしか成し得ないタイミングで出されており、その内容も本件に至る被告人の思想・信条と何ら違うところが無い。何より発信元のコンピュータから被告人本人の指紋が検出されていることが決定的な証拠といえる。
3・被告人が自らゲネスへの接触と鳥取支部侵攻を隊員Aに語っている。
地球での活動以前から被告人と行動を共にし、被告人を知るにこれ以上無いであろう隊員A証人が確かに被告人と会話したと証言している。
4・被告人はOKE製作に卓越した才能を有している。
被告人はK星人部隊においてOKE製作を主な任務としており、今までに数々のOKEを製作してきた。
5・被告人は今回の戦闘に関与したジェノリザードを開発している。
さらに被告人は今回の鳥取支部侵攻の中心的役割を担った車輌型OKEジェノリザードの製作者である。OKE製作に通じジェノリザードの製作者である被告人がOKEのコードを書き換え、鳥取支部機体と戦闘を行わせる能力を有していたことは疑いの無い事実である。
6・被告人の犯人性を否定する弁護人の主張に合理的な理由が無い。
弁護側の主張するDG細胞にはゲネス信仰を具現化させ、凶暴性を発揮せしめる根拠が無い。弁護側の提出した映像は故意に作成されたものであり、弁護人がそのような不正を働く人物であることはすでに証明済みである。また、被告人の記憶喪失も完全な詐病である。被告人が興奮しやすい性格で、精神的興奮から記憶が一部欠落している可能性は否定できない。被告人はそのことを逆手に取り、弁護人と結託しているに過ぎない。被告人質問で明らかになった被告人と弁護人との矛盾がそれを証明している。
以上詳述したとおり、各証拠により被告人のみが本件を起こしえた唯一の人物であることは明らかである。
7・情状関係
動機に全く酌量の余地がない。本件の動機は被告人が自らの歪んだ願望を満たすためだけに、隊員Aを利用しゲネスを煽動し恩義ある鳥取支部に侵攻したものである。他人のことを一切考えないその動機はあまりにも自己中心的、かつ愚かしいほどに短絡的であり、酌量の余地は全くない。
本件は計画的犯行である。独力での侵攻が不可能と見るやゲネスを煽動し戦力を募り、自身は宿営地に潜入し自らが製作したOKEを鳥取支部に差し向けるなど確定的で強固な侵攻の意思に基づき用意周到に準備した上で敢行された極めて計画的な犯行である。
被告人の犯行後の犯情も悪質である。鳥取支部が当然の結果として侵攻軍を撃破した後もランバージャック内で更なる抵抗を続け同支部の壊滅を企んだ。証拠上、被告人の犯行であることが疑いようもなく明らかであるにもかかわらず、一貫して否認を続け、弁護人と共謀して支離滅裂なことを供述し、平然と法廷を侮辱し場当たり的な虚偽供述を並べたてた上に詐病まで持ち出し、ひたすら自己の刑責を免れんとした。反逆という重大犯罪を行ったことに対する反省のかけらも感じられない態度である。
8・求刑
被告人は自らの目的を果たす為には他人の生命・財産を奪うことすら何ら躊躇しない性癖が顕著であり、その危険な被告人の人格・性格の改善は極めて困難であり、長期間の矯正教育すら疑問を覚えるほどである。
以上に加えて、K星がもはや危機的状況にはあらず、過去に生じた遺憾な歴史を乗り越え地球・K星間に恒久的な平和関係が保たれようとするまさにその時に本件が起こったことも鑑みる必要がある。被告人の犯行は鳥取支部だけではなく、輝かしい発展を約束された両惑星の人々にも反旗を翻すものであり、社会的見地からしても被告人に対しては厳罰をもって臨む必要がある。
よって、諸般の情状を考慮し、被告人を、懲役128年に処するのを相当と思科する。
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評議開始宣言 投稿者:裁判官司令 投稿日:
3月27日(木)21時52分16秒
傍聴人諸君、、これで本件の審理がすべて終了した。
傍聴人である諸君には疑似陪審員としての権限と義務がある。その任務は、法廷にあらわれた証人の証言や証拠が信頼できるか判断し、犯罪事実があったかどうかを認定することだ。正式な陪審員であれば、その決議が全てを決することになるわけだが、本法廷は公開軍事法廷であり、かつ外交が確立していない星間問題も絡むため、最終の判決は裁判長である私が責任を負う。しかし諸君らの評議は判決に最大限の影響力を持つことをここに確約する。また、法廷の性質上、評決は行わない。評議におけるそれぞれの意見が効力を持つものとする。
検察宮や弁護人の最終意見は、事件に対して検察官や弁護人がこう考えているという意見の主張であって証拠ではない。
また、捜査をもとに起訴されたからには有罪に違いないという先入観念で事案を判断するべきではない。刑事事件の被告人には無罪の推定があり、合理的な疑いを超えて有罪が立証されるまではその推定が働く。
諸君は、本法廷に提出されたすべての証拠を考慮した上で、被告人を有罪とすることになお合理的な疑いをもったときは、無罪の評決をするべきである。「合理的な疑い」とは、通常健全な常識を持った人であれば、当然持つであろうと思われる無罪についての疑いのことだ。この疑いがある限り、「疑わしきは被告人の利益に」ということで、無罪にしなければならない。逆に言えば、「疑いの曇りなど一点もなく、明々白々にその罪は立証されている」と確信できた場合、諸君の理性と良心に基づいてそのように評議してもらいたい。
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評議開始宣言2:みんなの評議待ってま〜〜〜す♪ 投稿者:裁判官司令
投稿日: 3月27日(木)21時53分29秒
さて、本件の公訴事実は、次の通りだ。
「平成15年1月26日、K星地球派遣軍指揮官A(当時)の警告を無視し、被告人は地球防衛軍鳥取支部を脱走した。同日、秘密結社ゲネスに接触し構成員を煽動、平成15年2月9日、地球防衛軍鳥取支部の保護下にあるアシロボを誘拐すべく同支部に侵攻した。」
その上で、懲役128年を求刑している。
これに対し、被告人並びに弁護人は、次のように主張している。
「該当期間におけるDG細胞を主因とした被告人の心神喪失をしていた。
また、一連の事件については何者かの手による謀略である。」
被告の責任能力の有無と、犯人性の有無そのものが争点になっているわけだ。
疑似陪審員たる傍聴人諸君には、この法廷にあらわれた証拠を適性に評価し事実を認定し、起訴されている事実が認められるか否かを判断してもらうことになる。
諸君が健全な理性と常識を十二分に発揮されて意見を交換し合い、自分の偏見にとらわれず、疑問を解消されるよう務めることを期待している。
自信を持って忌憚無い意見を論述されたし。
なお、評議は平成15年3月29日 17:00を持って打ち切る。
評決は行わない。
また判決については、同日24:00までに裁判長が宣告する。
以上
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評議打ち切り 投稿者:裁判官 投稿日: 3月29日(土)18時00分35秒
時間になったな。これにて評議は打ち切る。
法廷外に騒がしい動きがあっただけで、
結局、まともな評議は全く出なかったか。
もう少し常識と良識と理性ある愉快な評議に期待したのだが・・・。残念だ。
後刻、判決を宣告する。それをもってこの長かった裁判ごっこを終結させ、
当掲示板は通常運営に戻る。この一ヶ月の掲示板運営がやや内輪受けにすぎた点への
責は追って受けよう。
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判決 投稿者:裁判官基地司令 投稿日: 3月29日(土)21時40分31秒
K星人B 19XX年K星にて生まれ。
上、K星人Bがその高いOKE制作能力を発揮し、平成15年1月26日から2月9日にかけて、地球防衛軍敵対勢力万年Dランク幹部ドクターDに対する個人崇拝に基づき、地球防衛軍鳥取支部に対し敵対行動をとる車両型OKEジェノリザードを制作・指揮・運用したことは、検察側の主張する証拠によって明らかとなっている。
ただし、弁護側の主張する通り、被告がDG細胞による心神喪失状態にあったことについては、なおその是非を明確に断定する根拠を持たない。
当法廷が委託した研究機関の報告によれば、
「該当DG細胞はその活性を失い、伝播・感染能力、人格侵害作用を消失している。また、現行の該当細胞に対する抗体もすでに完成し、予測されうる65536通りの派生型細胞への対応も完了している。よって、地球人類においてDG細胞の無害性は証明される。ただし、地球外生命体K星人への該当細胞の無害性は完全には立証できない。」
とのことである。
常識を持って判断するに、K星人Bは全くの理性と判断力を保った上で上記のような暴挙に及んだと認定するべきではあるが、我々地球人よりもK星人の身体事情に詳しい弁護人・K星人隊長が、K星人に対するDG細胞の危険性を説いている。我々としてはこの事実を無視し得ず、十分なる考慮を必要とすることになる。
つまり、被告人・K星人Bはいつまたその人格がDG細胞の影響下に浸食されるかわからず、かつ、その影響は他のK星人に伝播する可能性がある。加えて、被告には高いOKE制作能力と、反乱を指揮する能力がある。
よって、以上のことを考慮した上で当法廷では判断を下す。
主文:
K星人Bに対する無許可離隊、命令違反、反逆行動、反逆行動教唆、OKE無許可搬出・起動・運用、施設破損、殺人未遂、敵対勢力内通について、当法廷では審理の上、次の通り判決する。
「有罪」
本来、極刑に該当する罪ではあるが、諸般の事情を考慮し、その人命を尊重し、地球外追放客観時間で64年、主観時間で0日とする。これは追放期間中に被告が身体的・心理的に苦痛を被ることがないように配慮し、かつ、被告の体に影響を及ぼしていると思われるDG細胞の影響を最小限に抑えるため、該当期間中は被告を冷凍睡眠状態におくことを意味する。なお、被告の追放機関居住区は火星衛星軌道上を周回させるものとする。その危険性を考慮し、全てのK星人は被告・並びに被告の居住域に接触してはならない。
K星人に対するDG細胞の有害性とその対処法が確立されたとき、あらためて対処を講じることを付言する。また、K星人に対するDG細胞の無害性が立証された場合、追放中の居住施設ははそのまま宙葬器具へと移行して運用される。
確認するが、当法廷は軍事法廷である。以後、いっさいの質問、抗議は受け付けない。
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